FXのレバレッジ規制、投資家の78.8%は「反対」

» 2009年05月29日 15時57分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 政府が規制を検討しているFX取引の証拠金倍率(レバレッジ)。投資家は規制強化の動きについてどのように考えているのだろうか。

 矢野経済研究所の調査によると、FX投資家にレバレッジ規制の賛否を尋ねたところ、「規制を加えるべき」(6.3%)、「規制は反対」(78.8%)、「なんともいえない」(14.9%)と反対派が圧倒的多数を占めた。

 取引歴別にみると、取引歴が長い投資家ほど反対する比率が高くなっている(半年未満69.5%、半年〜1年未満76.6%、1〜2年未満79.8%、2〜5年未満82.0%、5年以上82.6%)。

レバレッジ規制の賛否(出典:矢野経済研究所)

 なぜレバレッジ規制に反対するのだろうか。規制に「反対」「なんともいえない」と答えた投資家に理由を聞くと、最も多かったのは「投資家の責任において自由裁量ですべきもの」で92.1%。以下、「そもそも行政がきめるべきことではない」(56.2%)、「投資効率が下がるから」(47.6%)、「FX投資そのものの妙味がなくなるから」(42.4%)、「証拠金追加の手間も考えているので面白みがなくなる」(37.1%)が続いた。

規制に「反対」「なんともいえない」と答えた投資家の理由(出典:矢野経済研究所)

 実際に規制が行われたら投資家はどうするのか。レバレッジが20〜30倍に規制された場合の投資行動を尋ねると、トップは「トレードスタイル・手法の見直し・検討」で35.1%。以下、「特にこれまで通り、変わらない(影響なし)」(25.1%)、「取引をやめて他金融商品への移行・検討」(21.7%)、「店頭FX取引会社の見直し・移行・検討」(13.3%)、「取引所FXへの移行・検討」(4.8%)が続いた。4人中3人には何らかの影響があるようだ。

 インターネットによる調査で、対象は現在投資を行っている全国の20代〜60代以上の男女2665人。調査期間は5月1日から18日。

レバレッジが20〜30倍に規制された場合の投資行動(出典:矢野経済研究所)

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