交通ICカードから地域カードへ。IruCaはまさにその方向に発展・普及し、高松市の人々にとって欠かせない生活カードになろうとしている。そのような中で、今後のIruCaはどのような機能拡張をしていくのだろうか。
「地域カードとしての展開は、我々の計画以上の順調さで進んでいます。公共施設や地元大学への展開や行政イベントと連動、さらに2009年度には『健康情報活用基盤のための実証実験』として地域の医療機関と連携したeヘルスケアでのIruCa活用にも取り組みます。そういった点で、“地域に展開していく”というIruCaの目標は、幸運なことにずいぶんとかなえられている。
その上で、今後の方向性で考えると、子どもたちの安全を守るようなセーフティ&セキュリティ分野へのIruCa展開などが考えられます」(岡内氏)
2009年7月から9月にかけては、行政イベントの「てくてくさぬき」とIruCaが連携。枚数限定で専用記念カードも作り、行政連携を強める。なお、この専用記念カードはIruCa機能のほかに、フェリカポケットマーケティングの「FeliCaポケット」も内蔵している交通IC/電子マネーのカードから、地域生活や地域経済と密接に関わり合う「地域カード」に。IruCaの普及と活用は、地方においてICカードをどのように効果的に使うかという、1つのケーススタディと言えるかもしれない。
→後編に続く
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