好調の炭酸飲料、不調の野菜系飲料――2008年清涼飲料市場調査

» 2009年07月03日 13時58分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 富士経済は6月29日、2008年の清涼飲料市場調査結果を発表、数量ベースで前年比3.8%減、金額ベースで同2.4%減の5兆100億円となったことが分かった。

 同社では「2008年は前半に中国産冷凍野菜の残留農薬問題、ガソリンや食品などの相次ぐ値上げや10月以降の急激な景気悪化により消費者の生活防衛意識が高まった。それに加えて、夏場、冬場の天候不順が重なった」と分析。厳しい状況は2009年も続くと同社では見込んでおり、2009年の清涼飲料市場は前年比2.2%減の4兆8997億円と予想している。

2008年の清涼飲料市場と2009年の予想(出典:富士経済)

 分野別に見ると、2008年の炭酸飲料市場は前年比4%増の5464億円。富士経済では「『コカ・コーラゼロ』『ペプシネックス』『キリンレモン』『カルピスソーダ』などに加え、コカ・コーラシステムの新製品『ファンタふるふるシェイカー』がヒットした」とコメントしている。

 一方、2008年の野菜系飲料市場は前年比19%減の1693億円。「『1本で1日分の野菜を使用』などと表示された商品の表示問題や、2008年7月の野菜・果実原料の急騰を理由にした値上げなどにより、流通サイドで野菜系飲料の店頭での露出を控えたことから市場は縮小した。」(富士経済)

「ファンタ ふるふるシェイカー オレンジ」(出典:日本コカ・コーラ)

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