家庭消費エネルギーの約65%を自給できるハイブリッドソーラーユニット登場

» 2009年07月15日 18時22分 公開
[栗田昌宜,Business Media 誠]

 三菱重工業は7月14日、同社グループ企業の菱重エステートなど菱重興産グループ7社とOMソーラーが共同で、太陽光発電装置と太陽熱回収装置を一体化させた住宅屋根置きユニット「エコスカイルーフ」を開発したと発表した。2キロワット、3キロワット、4キロワットの3タイプがある。価格は現時点では未定だが、設置の際には国や自治体の太陽光発電補助金が受けられる。

太陽光発電装置と太陽熱回収装置を一体化させた住宅屋根置きユニット「エコスカイルーフ」

 エコスカイルーフは、太陽熱と空気を利用して暖房・給湯・換気などを行うOMソーラーの屋根一体型太陽熱回収システム「OMソーラー」と、三菱重工業のタンデム型太陽電池パネルを組み合わせたもの。太陽電池パネルと屋根面との間に空気の流路を確保して、太陽電池パネルからの熱を回収する。太陽電池パネルの温度上昇が抑えられるため発電効率が低下しにくくなるほか、回収した熱を居住空間の暖房や給湯に利用できる。太陽エネルギーの利用効率が高まるため、太陽熱の利用分を考慮すると、出力3キロワットの太陽光発電装置の設置スペースで4キロワット相当のエネルギーを供給できるという。

 なお、菱重興産グループ7社とOMソーラーが国土交通省の「平成20年度住宅・建築関連先導技術開発助成事業」の指定を受けて横浜市西区に建設した次世代型超省エネモデルハウス「エコスカイハウス」での実証実験によると、エコスカイルーフのベースになった「太陽光発電+パッシブソーラーハイブリッドシステム」によって、家庭消費エネルギーの約65%を太陽エネルギーで賄えることを実証できたとしている。

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