<NYダウ>9279.16△61.22
<NASDAQ>1969.24△13.32
<為替:NY終値>94.08-94.14
引き続き金融緩和の出口論議が取りざたされるなか手仕舞い売りや見切り売りがかさみ軟調な展開となりました。ただ、原油在庫が予想に反して大きく減少したことが分かると原油先物相場が大きく上昇、連れて商品市況全般に景気回復からの需給逼迫を織り込むかのように堅調な展開となり、石油関連銘柄などが堅調となって指数を押し上げました。出遅れ感もあったことから医薬品株などヘルスケア部門も買われ相場をけん引、結局ダウ平均もナスダック指数も堅調となりました。
景気回復とそれに伴う金融緩和解除懸念とが綱引きとなっているようです。所謂「金融相場」から「業績相場」への端境期とも考えられますが、徐々に景気回復を織り込む形で過熱感を冷ましながら強含みの地合いが続きそうです。金融緩和解除懸念からリスク資産からの逃避の動きも出ているようですが、しっかりと業績相場に移行、景気回復を株価が織り込み始めてからでないと金融緩和解除とはならず、今のところ利上げなどは杞憂となるのではないかと思います。
個別には原油価格の上昇を受けて、エクソンモービルやシェブロンが高く相場をけん引、メルクなど医薬品株、ヘルスケア部門も堅調となりました。JPモルガンチェースやバンクオブアメリカなどは小動き、小幅安となり、投資判断の引き下げのあったアルコアは軟調となりました。ただ、デュポンやスリーエム、ダウ・ケミカルといった市況関連銘柄は堅調となり、指数を押し上げる要因となっていました。
昨日の日本市場は軟調となりました。目先的な過熱感が強く、積極的に買い上がることもなく、小動きとなり、上値の重さを嫌気した売りに押されて軟調となりました。個別にインフルエンザ関連銘柄などが買われましたが、特に売り急がなければならない材料もないなかで、見切売りに押され、指数は軟調となりました。
米国市場や中国市場ばかりが気になり、日本全体の景気回復を図りかねているかのような相場展開となっています。個別に材料が出た銘柄は買われているのですが、業績回復が期待される銘柄なども利益確定売りや見切り売りを急ぐ展開となっているようです。商品市況が堅調ということもあり、ここのところ売られていた非鉄株や商社株などには買戻しや見直し買いも入って来るものと思います。ハイテク銘柄や自動車株などは円高を嫌気する動きにはなるのでしょうが、業績回復期待も根強く、底堅い堅調な展開となるのではないかと思います。そろそろあまり中国ばかりを気にしても仕方がないことに気付いてくるのではないかと思います。
日経平均は節目と見られる10250円を割り込んでしまいましたが、まだ先月末の「窓」を埋める格好となっています。目先的な過熱感が強く、個別の材料株物色が続くものと思われ、指数の上値は重くなるのかもしれません。ただ、昨日の相場でも底堅さが示されたように引き続き値幅的な整理は10200円前後の「窓」を埋めることで完了しつつあるものと思われ、後は日柄整理ということで、底堅い強含みの展開となるものと思います。
◇水野日銀審議委員講演(岡山市)
◇7月の全国コンビニエンスストア売上高(日本フランチャイズチェーン協会)
◇4−6月期の台湾GDP
◇決算・1−6月期:英豪リオ・ティント
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