新型インフルエンザ、対策を実行している企業は63.1%

» 2009年09月11日 08時00分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 9月に入ってから大阪府や宮城県で死亡者が出るなど、再流行の兆しを見せている新型インフルエンザ。企業はどのような対策をとっているのだろうか。

 インターリスク総研の調査によると、上場企業に「新型インフルエンザを想定した感染症対策をしていますか?」と尋ねたところ、「対策を実行している」は63.1%と2月の調査結果(30.0%)より30ポイント以上も増加した。「現在計画を策定中である」(16.2%)や「今後対応する予定がある」(11.3%)も含めると、9割以上の企業が何らかの対応をするようだ。

新型インフルエンザを想定した感染症対策の状況(出典:インターリスク)

 新型インフルエンザ対策を実行している企業に具体的に行った内容を聞くと、最も多かったのは「手指洗浄、消毒」で87.7%。以下、「発熱時の出社禁止」(75.8%)、「せきエチケットの徹底」(73.4%)、「通勤および外出時のマスク着用」(57.9%)、「執務中のマスク着用」(31.9%)、「出社前の検温」(28.2%)が続いた。中には「事業の停止」という回答も3.1%あった。

(新型インフルエンザ対策を実行してる企業の)具体的に行った内容(出典:インターリスク)

 新型インフルエンザの大流行に向けて対策を立てるに当たり、課題や問題になっていることを尋ねたところ、最も多かったのは「発生時の強毒・弱毒性の対応方法の違いが不明」で47.8%。以下、「事業縮小、中断のタイミングが分からない」(40.5%)、「重要業務の洗い出しが難しい」(28.8%)、「事業再開のタイミングが分からない」(24.2%)、「事業継続計画(BCP)の作成方法が分からない」(17.6%)が続いた。新型インフルエンザについて、どれだけ警戒すべきものなのか判断できずに悩んでいる企業が多いようだ。

 郵送による調査で、対象は上場企業772社。調査期間は2009年7月から8月。

新型インフルエンザの大流行に向けて対策を立てるに当たり、課題や問題になっていること(出典:インターリスク)

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