頭の中から仕事が離れません……どうすればいいのでしょうか?田村社長に“働く”について聞いてきた

» 2009年11月11日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 大量の仕事を与えられ「いつも仕事のことばかり考えてしまう」といった人も多いのでは。オンとオフの切り替えが上手であればいいが、そうでない人はどのようにしてストレスを解消すればいいのだろうか。

 そこでJR東日本ウォータービジネスの田村修社長に、平日に“息を抜く”方法を聞いた。

質問:28歳男性、Yさん

4月に部門のチーフとなり、複数の部下を持つことになりました。仕事で成果を上げつつ、個々の部下を適切に指導し育成していくことは想像以上に難しく、特に平日は常に仕事のことが頭から離れません。若いうちは仕事のことを四六時中考えるべきかもしれませんが、このままだと息切れしてしまいそうです。社長はお忙しいことと思いますが、どのようにして気分転換をされているのでしょうか? オンとオフの切り替えが苦手な私に、何かお薦めの気分転換方法はないでしょうか?


自分に合った密かな息抜きを

JR東日本ウォータービジネスの田村修社長

 特に平日は 仕事のことが頭から離れないですよね。しかも部下に弱音は吐けないし。でも、そんな状態が続くと最後は“息切れ”……なんてことにもなりかねません。だからこそ、平日のちょっとした “息抜き”は大切にしたいものです。もっとも、私は部下と飲みに行っての息抜きは少ない方だと思います。部下を飲みに誘うのは「意見を聞きたいとき」や「部下をねぎらいたいとき」「意思固めするとき」に限られます。各人にはそれぞれのプライベートがあるでしょうから。

 ちなみに私の平日の密かな息抜きは映画のレイトショーに1人で行くこと。昼間の余韻で頭の整理がつかず残業したりしているとき、20時ころにふと我に帰って「先に帰るよ!」と言い残し、または早めに宴席が終わったときなどに、よく映画館に行きます。ウイスキーソーダなどをカバンに忍ばせ、21時ころから始まるレイトショー(1200円)を見るのです。あらゆるジャンルの映画を観ますが、直近では話題作『沈まぬ太陽』を見ました。サラリーマンとして考えさせられる大作でした。また常盤貴子さん主演の『引き出しの中のラブレター』もよかったですね。ラブストーリーも結構好きです。余韻に浸りながら0時ころには帰宅するのですが、妻には当然内緒です。“密かな息抜き”ですから。

 Yさんも、会社を一歩出たら仕事をきっぱり忘れ去れるほど器用ではないのでしょう。私も一緒です。だから、平日という日常の中に非日常を求めて映画館に足を運ぶのです。いい映画を見ると自分の内面が高まる気がするし、仕事のアイデアが浮かんでくることもあります。何と言っても「明日からまた頑張ろう!」という気になります。

 「仕事はゴールの見えないマラソンだ」と言われます。ですから、Yさんもご自分に合った密かな息抜きを探してみてください。見つかればきっと仕事にもプラスになると思いますよ。

プロフィール:田村修(たむら・おさむ)

1967年生まれ。1991年、早稲田大学法学部を卒業後、JR東日本に入社。入社後一貫して非鉄道分野、特に不動産事業分野を歩む。2005年12月、飲料会社準備室に配属され、2006年8月、JR東日本ウォータービジネス設立とともに取締役営業本部長に。2009年6月から同社代表取締役社長。JR東日本ウォータービジネスはJR東日本100%出資の飲料ビジネス会社で、エキナカを中心にブランドミックス自販機「acure」の展開やミネラルウオーター「From AQUA」などの企画製造、グループ向け飲料卸等を手掛ける。


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