「Twitterは公式の発言なんですか?」――原口総務相記者会見(ほぼ)完全収録(1/4 ページ)

» 2010年01月23日 01時41分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 原口一博総務相は1月22日夕、総務省会見室で閣議後の記者会見を開催した。その内容を詳しくお伝えする。

原口一博総務相

地方交付税の配分、厚労省への勧告、年金運用

原口 閣議後の記者会見を始めさせていただきます。いくつか申し上げますが、まず地方交付税です。1月25日の全国都道府県財政課長・市町村担当課長合同会議でご説明させていただきますが、財政力の弱い市町村にしっかりと配慮した配分をしたい。

 もう1つは沖縄県です。沖縄県は島嶼(とうしょ)部を抱えていて県域は広いのですが、島なので人口密度が高く、若い人が多い。そのため、「地方交付税の算定に当たって、東京並みに(不利に)されるのではないか」と(沖縄県)知事からお話がありました。調べてみると、確かに不合理なところがありましたので、沖縄県については新たな算定基準を示して、「沖縄のみなさんの自治をしっかり支えられるように」という指示をしたところです。

 2つ目に今日、閣議で厚労省に対して勧告を行うことを私の方から報告しました。雇用保険二事業(雇用安定事業と能力開発事業)に関する行政評価・監視の結果に基づく勧告です。具体的には、雇用保険二事業として実施される事業が、国民にとってより効果的、効率的に実施されることを主眼にして、類似する事業の整理・統合を推進し、無駄な予算を削減する。野党時代からずっと追及してきたことですが、「雇用保険と言えば何でも使える」ということはなくそうということです。そして、「職業相談員のあり方の見直し等の改善をする」ということです。厚生労働大臣はこの勧告を受けて、必要な措置をとるということをご報告します。

 もう1つは年金です。今朝、第3回の「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運営の在り方に関する検討会」を開いて、私と長妻昭厚労相、階猛総務政務官、山井和則厚労政務官が出席しました。(GPIFの)預かり金は120兆円です。私たちは高度経済成長期という活力のある時期を越えてきて、本当はもっと(多いはずなのに)、グリーンピアのような施設を作って、(預かり金が)なくなるということが起こってきたのではないか。そういう箱物だけではなく、年金運用そのものについても「本当にこれでいいのか」と議論をしました。運用のあり方については、テレビカメラの前で全部を言うことは控えたいと思います。なぜかというと、市場にさまざまな思惑を呼ぶからです。

 私が問題設定したのは、「今年の一般会計税収の数倍という120兆円の預かり金を、1つの機関が運用できるんですか?」「4.2%(の利回り)を国民に約束しながら、これまでのパフォーマンスはどうだったんですか?」「どういうリスク管理をし、リスク分散をし、ポートフォリオは誰が決めているんですか?」ということです。年金の安心は国民の安心そのものですし、日本の成長を支え、伸ばす原動力でもあります。総務省には行政評価局があるので、そういう観点から指摘をしました。

 地方交付税については今申し上げ、今日の予算委員会でも議論がありましたが、年末にもご報告申し上げたように鳩山内閣の今後の成長戦略は今までとはまったく違います。例えば「緑の分権改革」です。今までは中央でエネルギーを作って分配するというやり方でしたが、地域の1人1人がエネルギーを作れるようにしよう、地域の資源を活用しようという形になっています。また、1872年に私たちの先輩がやった学制改革のように、生産性そのものを上げて、国民の力あるいは経済の力を大きくしていこうということで、ICT(情報通信技術)ビジョンというものも出させていただいています。

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