南極観測船「しらせ」が当時の姿のまま一般公開

» 2010年05月06日 15時29分 公開
[岡田大助,Business Media 誠]

 日本と南極を25往復した南極観測船「しらせ(初代)」が、船橋港で環境のシンボルとなった。

「SHIRASE」となった南極観測船「しらせ(初代)」

 ウェザーニューズは、しらせを「環境のシンボル“SHIRASE”」として、艦番号「5002」にちなみ、5月2日から一般に公開した。乗船は無料(1日3回、予約制)で、申し込みは専用サイトから行う。30〜40分程度のガイドツアーのあとは、船内を自由に散策できる。

宮部二郎艦長

 同社では、SHIRASEを地球環境・気候変動を考える場所とする。例えば、マルチメディア地球儀「触れる地球」、世界中の氷をモニタリングする「グローバルアイスセンター」、世界の揺れをモニタリングする「地象管制センター」などを艦内に置く。

 また、基本的には、海上自衛隊から引き取った姿のまま保存するが、さまざまな観測装置を設置する。例えば、首都圏のゲリラ雷雨や突風を補足する「WITHレーダー」や、2010年に打ち上げを予定している「WNI衛星」からの情報をモニタリングし、評価する「WNI衛星センター」などだ。

 SHIRASEの艦長にはウェザーニューズ副社長の宮部二郎氏が、副艦長には冒険家の三浦雄一郎氏が就任した。

船橋市消防局のブラスバンドによる演奏のなか、SHIRASEは第2の進水式を行った
艦橋の上に氷海用の上部操舵室がある(左)。後部飛行甲板から見るレーダードームと大型クレーン(右)
非常に狭い科員(自衛隊員)船室(左)。酒類の持ち込みが認められた自衛艦だったため、酒保がある(右)
観測隊員の船室は広い。さまざまなテーマを決めて地球環境を考える場にするという
艦橋内(左)。元自衛艦なので戦闘指揮所(CIC)がある(右)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.