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» 2010年05月13日 01時30分 公開

富士通のコーポレートガバナンスを正したい――野副州旦元社長が語る、社長辞任騒動(4/5 ページ)

[堀内彰宏,Business Media 誠]

東証の役割に期待している

――富士通は巨大な会社で素晴らしい評判を持つ会社です。つまり、「M&Aを行いたい」となれば、しっかりした投資銀行にお願いすることが十分考えられたと思うのですが、なぜそうした信頼できる投資銀行を使わなかったのですか?

野副 富士通のある子会社(ニフティ)の企業価値を高めるための事業統合、あるいは提携を模索していたわけですが、問題のファンドの方々は富士通の子会社が提携しようとする相手方のアドバイザーでした。ただ、その方々は昔、外資系の非常に大きな投資銀行におられたので、私も非常に熱心になり、私の部下や富士通のほかの人間も約100人くらいが面識を持っていました。

――仮処分申請を今日提出するということですが、万が一裁判所がそれを却下した場合にはどういうことを考えていますか? 6月に株主総会が予定されていますが、ほかの株主と相談されていますか? 問題の取締役重任の決議案が出ているということですが、例えば海外投資家がそれに反対するというような話が耳に入っていたり、またご自分でも株主として何か決議案を出すことは考えていますか?

野副 今は、私は代表取締役の仮処分を優先的に考えているので、それ以外にどういう手があるかは玄さんの方からお願いします。

 もちろん、可能性としては株主に働きかけるという方法もあると思います。また、個人的な損害賠償に訴えるということもあると思います。ただ、現時点ではいくつか選択肢がある中で、どう行くかという判断はしていません。

野副 直接株主に働きかけるということより、日本の国際的な証券市場で大きな役割を果たすのは私はやはり東証だと思うので、「東証という機関がこの問題に対してどういう形で動いていただけるか」ということを私は強く期待しています。

――内部告発について何件ぐらい手紙などが届いているのでしょうか? またその内容はどのようなものでしょうか?

野副 メールなどを入れると、100通を超えています。ただ、告発というよりも、むしろ私をエンカレッジする(励ます)という内容のものが最近は極めて大きく増えています。また、「事実はこうだ」「真相はこういうことですよ」と教えてくれた内部告発もあります。中身については本人に迷惑がかかるといけないので、具体的なことを言うことはできませんが。

――2年前に小野敏彦副社長が同じような形で追い出されました(東洋経済オンライン)。その時に、野副さんは取締役会のメンバーでしたが、どのような役割を果たしたのですか?

野副 センシティブなことなので簡単には答えられないのですが、小野は2008年4月8日に辞任したわけです。私は当時、執行役上の責任しか持っていない立場だったので、まったくその問題には触れておらず、結果だけ聞かされました。

――今までこのような会社の不祥事やもめ事があった時には政治家の関与がよく見られました。昔は総会屋と政治家との関係も指摘されましたが、今回はそういう政治的な動きが背景にあって、それのスケープゴートにされたというような懸念はありますか?

野副 いや、それはまったくありません。

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