こういう姿勢でゴーストライターをしていくと、マナーを心得た著者や、一定水準以上の編集者とめぐり合う可能性が高くなる。それでも問題は絶えないが、何でも引き受けていたころよりは多少まともになるだろう。こうなると、年間で3〜5冊請け負うことができる。
実はゴーストライターをする以前のところで、勝負はついているのだ。毎月コンスタントにそれなりの収入を得ると、ゴーストライターとしても高い収入を得るようになっていく。好循環サイクルが回り始めるのだ。私は専門学校やNPOでライターを相手に教えているが、多くのライターがこのサイクルを回すことができないがゆえに低収入に苦しみ、消えていく。
この業界で、ライターの収入が少ないのは「原稿料が安い」とか「印税が低い」という人が多い。確かにその通りかもしれないが、実は好循環サイクルを回すことができないことこそが、大きな問題なのである。
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