クルマを毎日使える“基地”にする――ホンダ「フリードスパイク」

» 2010年07月08日 18時37分 公開
[岡田大助,Business Media 誠]

 ホンダは、コンパクトハイトワゴン「フリードスパイク」を7月9日に発売する。2008年に発売した「フリード」をベースに、収納力にこだわった。価格は、159万8000円から。

フリードスパイク フリードスパイク。開発を担当した安木茂宏氏と一緒に

 フリードスパイクのコンセプトは「楽しめて使える」。カーゴスペースを広くとり、従来とは異なるクルマの中での過ごし方、いつもと違う時間の楽しみ方を提案する。

 新たに導入する「反転フロアボード」は、表と裏を入れ替えることで、カーゴルームのフロア高を変えられる。アルミ押し出し材で補強した樹脂製ボードの重さは、左側が4.7キロ、右側が2.7キロ。グリップが付いており、女性でも片手で持ち上げ、入れ替えることが可能だ。

フリードスパイクフリードスパイク カーゴルームを柔軟に使い分けられる「反転フロアボード」

 反転フロアボードを「フラットモード」にした場合、ダイブダウンするリアシート部分とあわせて、2015×1330×1070ミリ(縦×横×高さ)のフルフラットスペースになり、「サーフボードを積んだり、エアベッドを敷いたりできる」という。裏返しにした「スロープモード」では、カーゴルームの高さが1185ミリとなり、26インチのマウンテンバイク2台を立たせたまま収納できる。

 テールゲートの開口部は、1160×1080ミリ(最大開口部幅×開口部高さ)、スロープモード時の開口地上高は515ミリと大きな荷物の出し入れもしやすい。

フリードスパイクフリードスパイク カーゴルームを“基地”にできる

 また、カーゴルームの両サイドには、さまざまなポケットや荷物を固定するためのフックを用意する。タイプ別オプションになるが、ビルトインテーブルや角度調節機構付きのカーゴスポットライトなども用意する。

 また、テールゲート上部に設置される後方視角支援ミラー(タイプ別オプション)では、凹凸面鏡を採用することで車内から死角になりやすい後方エリア(約2.2メートル四方)を正立像で確認できる。リアガラス下端に貼付された黄色い補助線がミラーに写り込むことで、自社のおおよその車幅と後端の目安にもなる。

フリードスパイクフリードスパイク

 フリードスパイクは、1.5リットル直列4気筒SOHC i-VTECエンジンにFF車はCVT、4WD車は5速ATを組み合わせる。エンジンの最高出力は118馬力/6600rpm、最大トルクは144ニュートンメートル/4800rpmとなり、燃費は、FF車がガソリン1リットルあたり16.4キロ、4WD車が14キロだ。サイズは、4210×1695×1715〜1745ミリ(全長×全幅×全高)。乗車定員は5人。

 ボディカラーは、新色のクールターコイズメタリックのほか、パッションレッドパール、プレミアムナイトブルーパール、プレミアムブラキッシュパール、プレミアムホワイトパール、アラバスターシルバーメタリック、ポリッシュドメタルメタリックの7色を用意する。

 グレードは5種。基本装備に徹した「C」のほか、フルオートエアコンなどの快適装備が追加されるスタンダードモデルの「G」、ディスチャージヘッドライトやUVカット機能付きプライバシーガラスなどが装備される「G・ジャストセレクション」、エアロフォルムなエクステリアとなる「Gエアロ」、ナビやETC、両側パワースライドドアなどトップグレードとなる「Giエアロ」だ。各グレードの仕様と価格は以下のとおり。

タイプ エンジン トランスミッション 駆動 価格
C 1.5リットル i-VTEC CVT FF 159万8000円
5速AT 4WD 179万7000円
G CVT FF 169万8000円
5速AT 4WD 189万7000円
G・ジャストセレクション CVT FF 178万8000円
5速AT 4WD 198万7000円
Gエアロ CVT FF 198万8000円
5速AT 4WD 218万7000円
Giエアロ CVT FF 246万8000円

アウトドアを中心にコラボレーション企画車両も登場

 フリードスパイクの発売にあわせ、アシックスと「ランニングステーション ASICS×Honda」を、コールマンジャパンと「キャンピングステーション Coleman×Honda」というキャラバンカーを共同開発した。

 ランニングステーションは、アシックスのランニングシューズをプリントした外観に、テールゲートを利用したシャワーユニットや着替えも可能なロッカールーム、化粧直し用ミラーセットなどを装備。女性を中心に「旅先ランニング」を提案する。

フリードスパイクフリードスパイク カーテンを閉めてシャワーを浴びることも可能

 キャンピングステーションは、コールマンのブランドカラーであるグリーンを基調にした外観に、テールゲートを利用してリビング空間を再現するテールゲートタープ、ルーフを活用した収納スペースを作り出すギアハンモックなどを装備。自然の中にリビングルームを持ち出す「青空リビング」や、アウドドアでの料理を楽しむ「寄り道クッキング」を提案する。

フリードスパイクフリードスパイク まるでオートキャンプ場のようだ

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