3連休を控えた週末にもかかわらず大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2010年09月17日 16時10分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 米国市場も底堅い堅調な展開となり、為替も落ち着いたことから、買い先行となり、堅調な始まりとなりました。それでも3連休を控えた週末ということで、積極的な売り買いというよりは持高調整の売り買いが中心で、材料や為替動向云々というよりは目先の需給だけで動いている感じでした。それでも後場に入ってから目先筋の買い戻しなどもあって大幅高となるなど、円高に対する過度な懸念が薄れたことで堅調な地合いとなりました。

 指数は大幅高となる場面もあり堅調な展開ですが、外部環境や材料に反応していると言うよりも持高調整の売り買いだけ、目先の需給要因だけで動いているようです。先高感とか今後の物色動向がどうなるのか、政府の組閣が始まっても、「こういう人が大臣になると・・・」などということもなく、決算発表などにはさすがに反応はするものの反応も目先的で、業績発表や新聞の観測記事からの「先読み」や景気動向他社動向を探るような動きもありません。

 物色銘柄も特になく指数全体、市場全体が上げ下げしているようなことも多く、円高メリット銘柄も円安メリット銘柄も、景気敏感株もディフェンシブ銘柄も一緒になって上げ下げしているような感じです。市場の性格が変わったと言ってしまえばそれまでであり、その市場に合わせて対処するしかないのですが、目先的にどうのこうの、紆余曲折はあっても、最終的には下がるものが下がり、上がるものが上がるということなのではないかと思います。

 目先の需給に振らされることなく、大きな流れの変化を見つけて持ち高を調整して行けば、最終的には報われるのではないかと思います。景気の二番底懸念が薄れ、世界的な経済の拡大が見られ、円高に対する懸念が薄れたという環境の中で、下期業績を慎重に見て、割安にもかかわらず売られているような銘柄は、最終的にはしっかりと「適正な」株価や買われ過ぎるところまで戻るものと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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