話題の「LLOVE」客室プラン:速報! 秋の東京デザイン祭り(2/3 ページ)

» 2010年10月12日 13時08分 公開
[加藤孝司,エキサイトイズム]
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303ほか:長坂常

 徳川家康によって日本とオランダ東インド会社とのあいだに、交易を許可する朱印状が交付されてから2009年で400年を迎えた。鎖国中の日本に海の向こうの情報をもたらしたのが、俗にいう「オランダ風説書」。そこには、西洋の最新の科学や文化、風俗などが記されていたという。長坂常氏が客室のテーマに掲げたのは「回転ベッド」。「遊び絵」として粋な江戸の人びとに親しまれていた春画に描かれた世界は、西洋近代の性意識に裏打ちされたものだった。400年のときを越えて日本とオランダはホテルの客室のなかで密会する?

304:中村竜治

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 国立近代美術館での「とうもろこし畑」と題された紙の構造体、そして日本科学未来館での「水たまり」といった、はかなくも繊細な作品で、建築とアートの中間のようなアプローチでインスタレーションを行ったことも記憶に新しい建築家の中村竜治氏。今回は「池」というタイトルでホテルの客室をデザインする。伸びたり縮んだり、通り抜けたりできる床で、部屋の上下を区切る不思議な部屋をつくり出す。宿泊できるアートな客室の誕生をスケッチをみながら想像してみたい。

301:中山英之

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 床と天井、ダイニングとリビングの境界を曖昧にする、部屋の真ん中にある大きなテーブル。廊下に並んだドアをあけると、室内であったり外だったりする不思議な小さな家。住むという行為と、人が自明にもっている建築の機能というものをゆさぶる、次世代の建築作品を発表してきた中山英之氏。今回は、もともとあった部屋より、少しだけ大きな部屋の複製をつくり、それをもとあった部屋に入れるという「少しだけ大きな部屋」と題された客室をデザインする。そこからどのような建築の新しいイメージがみえてくるのだろうか。

302:永山祐子

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 建築、アートワーク、インテリアと幅広い活躍で人気の高い建築家、永山祐子氏。「うずもれる」と意味深なタイトルがつけられた客室は、一度解体されて廃墟のようになった部屋が、インテリアや植栽ともども白い砂利に埋まっているイメージだ。そんな、床に敷き詰められた白い砂利にうずもれる感覚は、どこかあやふやでかたちをもたない、一夜限りの愛に似ている?

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