あなたの給料の対価は何ですか?ちきりんの“社会派”で行こう!(1/3 ページ)

» 2010年10月18日 08時00分 公開
[ちきりん,Chikirinの日記]

「ちきりんの“社会派”で行こう!」とは?

はてなダイアリーの片隅でさまざまな話題をちょっと違った視点から扱う匿名ブロガー“ちきりん”さん(Twitter:@InsideCHIKIRIN)。政治や経済から、社会、芸能まで鋭い分析眼で読み解く“ちきりんワールド”をご堪能ください。

※本記事は、「Chikirinの日記」において、2008年7月3日に掲載されたエントリーを再構成したコラムです。


 年功序列型の組織では年をとるに従って、ポジションも給料も上がります。しかし、若手社員にとっては「実際の仕事をしているのはオレなのに、何で部長の給料があんなに高いんだ?」と思う時もありますよね。

 いったい給料とは何の対価なのでしょうか? ポジション別に考えてみましょう。

新人〜3年目まで

(1)作業の対価……80%

(2)服従、拘束への対価……20%

 「作業の対価」とは文字通り、指示された作業をやることの対価で、バイトの時給と同じようなものです。働き始めて3年程度はこの比率が非常に高いでしょう。バイトと違うところは、「水曜日は午後から」など、都合のいい時間だけ働くわけにはいかず、残業も否応なく引き受ける必要があること。それが2番目の「服従、拘束への対価」です。

 つまり、「毎日、決められた時間に出勤すること」「言われたことを何でもやること」が仕事。だから一生懸命で、真面目にやる人が評価されます。

3年目〜役職が付く前まで

(1)作業の対価……60%

(2)服従、拘束への対価……20%

(3)我慢への対価……20%

 作業の対価が給料の6割程度と新人時代より割合は小さくなりますが、実際にこなしている仕事量は新人より多いです。また、そこには若手の指導や育成も入ってきます。もちろん服従、拘束への対価も存在します。

 加えて、我慢への対価も上乗せされます。下に入った新入社員がどんなにダメダメでも我慢、上と下の板挟みになって文句のはけ口がなくても我慢、顧客の理不尽なクレームにも我慢です。

 誰が悪くて起こったトラブルであろうとも、現場のクレームの大半はこの立場の人が謝って抑える必要があります。ストレスがたまり始めますが、だからこそ給料にその対価が入ってくるのです。

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