第45鉄 時速300kmで夢心地! 新幹線E5系「はやぶさ」試乗会に行ってきた杉山淳一の+R Style(2/7 ページ)

» 2011年02月28日 11時50分 公開
[杉山淳一,Business Media 誠]

試乗会のオキテその1:現地までの交通費は自己負担

 試乗列車そのものは招待だから無料。しかし「集合場所まで、および解散場所からの交通費は自己負担」となっている。私が当選した列車は第1回の仙台駅13:10発、大宮駅14:35着。だから、東京の自宅から仙台までは自己負担だ。ちなみに東京から仙台までは新幹線指定席で1万590円。これって、4400人の試乗者全員が片道を自己負担すると、4660万円。今日は2本の試乗列車があるから9320万円の売上だ。JR東日本さんったら商売上手! 

 しかもメディアの取材があって広告効果もあるから、実は素敵な試乗会商法かもしれない……なんて思ったけど、うがった見方をしては失礼だ。試乗会参加者には記念品も進呈されたし、各車両には美人アテンダントさんや説明員も付いて、営業列車よりも「おもてなし度」が高かった。

 購入した特急券は東京駅09:56発「はやて21号」。残念ながら窓際は満席。座席番号は5号車11番C席。3人がけ座席の通路側だった。C席は窓際ではないけれど、車体の中央で広々しているし、トイレに立ちやすい。左右どちらの窓も等しく眺められる。ここぞという景色は席を立ってデッキから眺めればいい。大宮駅では隣のホームに停車中のE5系が見えた。試乗会列車のほかにも試運転が行われているようだ。

E2系1000番代「はやて」で仙台へ。新旧乗り比べだ
大宮駅にE5系を発見。E2系1000番代の窓は大きい

 電光掲示板の表示によると、東北本線は強風のため一部区間が運休になっているらしい。そんな強い風の中、東北新幹線は大丈夫だろうか。しかし今のところ「はやて21号」は停まる気配がない。しかし、乗客も気づかない程度に徐行していたようで、仙台到着は数分の遅れ。試乗会列車には間に合うけれど、時速300km体験は大丈夫かな、と少し心配になる。

 試乗会列車は前述のとおり、大宮 - 仙台間と盛岡 - 新青森間があった。私としてはまだ乗ったことがない区間を含む盛岡 - 新青森も魅力的だったけれど、最高時速は260kmだ。私は時速300kmを体験ができるというので大宮 - 仙台間を希望した。さて、強風の中、「はやぶさ」は時速300kmを出せるか。それも楽しみになってくる。

試乗会のオキテその2:車内での飲食はご遠慮ください

 試乗会受付は仙台駅3階のみどりの窓口前。すでに大勢の参加者が並んでいた。すでに座席は決まっていて、私の座席番号は7号車5番のC席。おっと、またしてもC席だ。今度ばかりは窓際がよかったのに残念。もっともこれ、当初の予定になかった割り振りだと思う。というのも、試乗会の人数は1列車あたり400人の予定だった。これに対してE5系「はやぶさ」の普通車定員は658名である。つまり、当初はすべての参加者(グループ)が窓際になる算段だったと思われる。そこに1列車あたり40人を追加するため、C席も動員したようだ。

 手続きが終わってから乗車まで時間があったので、つかの間の仙台を楽しむ……と言っても駅から外に出るほどの時間はない。ちょうど仙台駅1階広場で「はやぶさ」のグランクラス座席体験会が開催されていたのでしばらく見物。すでにお年寄りがたくさん並んでいた。45度まで倒れるシートに、ひっくり返るのではないかと慌てる人もいて、微笑ましい光景だった。

 続いて「はやぶさ」記念グッズ販売コーナーへ。携帯ストラップ、はやぶさ弁当、E5系にちなんだ「ロングノーズ」という名のお菓子を購入した。改札内の駅弁コーナーでは、仙台名物牛タンとすき焼きが入った「牛ぎゅう詰め弁当」など3種類を購入。いったい試乗会に来たのか駅弁の買いだしに来たのか。

仙台駅コンコースは「はやぶさ」記念コーナーができていた(左)。こちらはグランクラス体験コーナー(右)
これが参加証。大宮で記念乗車証と引き替えに回収された(左)。こちらが解散時に配布された記念乗車証。裏面は3月から始まるカレンダー(右)
試乗した人に配布された記念品のケータイストラップ。グランクラスのシートと同じ皮を使っている

 大量に駅弁を抱えて、試乗列車の発車時刻は13時10分とお昼時。しかし、この駅弁は車内で食べられない。招待状には「試乗列車は営業前の車両を使うため、飲食はご遠慮ください」と書かれている。時速300kmの車内で「食べ心地」を試したかったなぁ……うむむ、残念。

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