コラム
» 2011年03月17日 08時00分 公開

忘れられない“わたしの小さな地下街”たち郷好文の“うふふ”マーケティング(2/3 ページ)

[郷好文,Business Media 誠]

地下街とは

 地下街には建築基準法や消防法などの法規で基準がある。公共用地の地下にある通路・店舗は「地下街」、通路部分が公共、店舗部分が民有地なら「準地下街」、通路も店舗も民有地なら「地下階」である。須田町ストアは地下街で、京橋や虎ノ門は地下階だが、私はどちらも「小さな地下街」と呼びたい。

 そもそも地下街の魅力とは何だろう?

 利用者からはワンストップで、さまざまな業態が揃い、雨が降っても傘無しで買い物ができる。短い空き時間でパッと買い物が済み、本屋で時間もつぶせる。駅に直結しているから電車に乗り遅れることがない。

 商業者側からすれば、駅の乗降客をつかまえやすいので商売繁盛。バーゲンや催事、ポイントカードやクーポンを共同で実施しやすい。トイレや照明設備、消防設備の共用もできる。ビルの地下を通路と結べば不動産価値も上がる。地下街は地下の公共施設でもある。

エキナカ開発ばかりになると……

 メリットが多いがデメリットもある。駅構内に顧客を囲い込み過ぎると、影響も出る。例えば東京駅。

 改札内地下街のグランスタは、2010年12月、1階にグランスタ ダイニングをオープン。京葉線へ向かう「京葉ストリート」も3月にリニューアルする。丸の内側では駅舎の再開発もほぼ終了。再オープンするホテル内にも商業施設はできるだろう。丸の内と反対側の八重洲地下街(民間企業運営、1965年開業。通称ヤエチカ)は改札の外にある。巨大な集積度でにぎわいは相変わらずとはいえ、いずれ影響が出ないとはいえない。もちろん、京橋や日本橋の地上店舗にも影響はあるだろう。

 JRも東京メトロも企業であり商売なので、開発は当然。駅舎は法律上、公共施設ではない。だが、地下街=公共用地の地下なのだから、駅構内に顧客を独占することなく、小さな地下街の維持や、地上の地域商業者との連携も考慮してほしい。

東京駅付近の地下街

 一方、東京メトロ子会社直営のシブい地下街もある。大手町と東京駅北口を結ぶ通路の小さな地下街。東西線改札口近くの立ち食いそばとおにぎりの店。東京のど真ん中に、ホッとする立ち食いスペース。いいじゃないですか、この場末な感じ。

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