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» 2011年05月12日 21時49分 公開

Interview:深澤直人 ±0新プロダクトと新ショールーム(2/5 ページ)

[草野恵子,エキサイトイズム]
エキサイトイズム

インテリアのセレクトショップなどが、その両方を扱ってはいますが?

 まだまだセレクトショップで家電を買うという文化が浸透していないと感じています。生活のシーンを選ばれた品々によって見せていくのがセレクトショップで、そのなかに家電があってもいいのではないかと思いました。

 2003年に「±0」で出した加湿器などはその火付け役になりましたが、同じような製品がセレクトショップにたくさん並ぶようになりました。それと同じことを繰り返すのではなく、最初の「±0」のコンセプトを貫いた製品開発をしましょうということでできあがったのが、この2月から順次発売されるキッチンツールなどのプロダクトです。

かなりさまざまなアイテムが一気に発売となりましたね

 一つひとつの製品を見ていただくと分かると思うのですが、お鍋もお椀もカトラリーも全部、その道のプロに作ってもらっています。例えば、このアルミの鍋。これは中尾アルミ製作所と共同でつくりました。

エキサイトイズム

 中尾アルミはプロ用の鍋などをつくっている老舗です。これはプロが使う道具と同じ技術を使ったものなのですが、それは家庭用にはちょっとごつすぎるので、やや小ぶりなものにデザインし直しました。アルミは熱伝導が良くて、きれいな対流をつくる形というのがあります。鍋の形によって味の染み込み方なども変わってくる。これは専門家の知恵が入った力作です。

とてもきれいな仕上げだと感じました

 使っていくと少しずつへこんだり傷が付いたりしていくわけですが、きっとそれが味わいとなって一生ものになっていく。古びてよくなっていくものを買うのがいいんじゃないかなと思います。無骨だけど、見たらちょっと欲しくなってしまうような鍋。キッチン用品って実用だけでなくそういう魅力がありますよね。

出会ってしまった、というようなことですね。この蓋付きのお椀は少しあらたまったような雰囲気も感じます

エキサイトイズム

 蓋付きのお椀はお正月とか特別なときにしか使わないイメージがありますね。でも、それで毎日味噌汁を飲んでほしいと思いました。ある素朴な旅館に泊まったときに朝食の味噌汁が蓋付きの漆椀で出てきて、いいなと思った記憶があって。調べてみたら「かし椀」というらしい。定まった使い方がない、煮物や汁物、ごはん物にも使える多用途なお椀の定番なのです。しかも、これは越前漆器の下村漆器店が考案した電子レンジやスチームオーブンにも使える耐熱温度180度の漆器。お米とお水を入れてスチームオーブンにかければ、1人分のご飯も炊けるのです。

電子レンジもOKな漆器とは、驚きです

 たとえ買ってきたお惣菜でも、これに入れて温めて食べたら美味しく感じると思います。この飯茶碗は「京茶碗」とよばれている定番のかたちで、手を添えるときに中指の入る「ハマ」部分の内側の深さが持ちやすさに影響するのです。微妙な部分ですが、持ちやすくなっていると思います。みんなが慣れ親しんだ形だから大きくは変えず、大きさやわずかな部分だけを使いやすく調整しています。

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