何はともあれウニモグに試乗してみよう。このウニモグ博物館には過酷なオフロード屋外コースが併設され、ウニモグに同乗することができる。野外コースで実車に試乗できる博物館はドイツで他に例がないそうだ。
ウニモグ試乗感は、まるでジェットコースターのよう。必ずシートベルトを締め、走行中の写真撮影は危険と言われたが、確かにどこか取っ手をつかんでいないと体が飛び跳ねて危ない。不注意に話をしていると舌をかむほどの揺れだ。縦揺れ、横揺れ、急傾斜の上り、下り、バック走行での上りなど、遊園地か飛行機でしか体験したことのない激しさだった。
ギアは前進が8段、後進が8段あり、ギア全体を高速用と低速用に切り替えることができる。単純計算すると(8+8)×2=32段となるが、実際にはこれより若干少ない27段。いずれにしても素人には想像できない領域である。今回運転してくれたボランティアのベーリンガーさんによれば該当する大型免許があればウニモグを運転できるそうだが、それなりの経験を積まなければとても安全走行はできない。
現在生産されているウニモグの基本タイプは、極地走行用のUGN(U3000〜U5000)、多目的作業用のUHN(U300〜U500)、それにUHNの小型廉価版U20の3種類。
百番台の数字が付くUHNタイプは各種アタッチメントを装着しての作業が主な用途だ。除雪、草刈り、壁面清掃など低速走行しながらの作業を求められるため、フロントガラスと左右のドアのガラス面を大きくとり、路面を見やすいよう工夫されている。
極めつきはハンドルを車体の左右どちらにも移動できるシステム。車体左側の路面を直接見ながら作業する場合にはハンドルを左に、右側を視認しなければならない場合はハンドルを右に移す。エンジンを止め、レバーをひとつ外せば数秒で簡単にスライドさせることができる。
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