コラム
» 2011年05月31日 08時00分 公開

松田雅央の時事日想:ドイツが生んだ傑作、ポルシェの魅力に迫る (2/4)

[松田雅央,Business Media 誠]

館長に話を聞く

 2009年1月に新装オープンした現ポルシェ博物館には約400台のポルシェが展示され、併設の整備工場を窓越しに見学することもできる。整備工場に置かれた約60台のポルシェは移動展示会などに貸し出されるそうだ。

 スティスカール館長に館内を案内していただきながら話をうかがった。

 「ポルシェのセールスポイントはキメ細かい顧客サービスです。こちらのクルマはシートを顧客の希望する色に張り替えました。また家の紋章をボディーに彫り込んでいます」(館長)

スティスカール館長(左)、展示スペース(右)

 顧客サービスのポリシーは、製造販売するクルマだけでなく博物館の運営にも徹底されているようだ。気軽に答えてくれるスタッフの態度は、親切だが決して押し付けがましくない。対応の距離感がちょうどいい。

 博物館には年間約54万人が訪れ、来館者は全世界から集まり約30%が外国人。日本語はもちろん、アラビア語や中国語など自動車需要の拡大している国や地域のオーディオガイド(8カ国語)もそろえている。

 館内を見たところ、成人の来館者が多い。博物館といっても子供向けではなく「大人の夢」をかなえる博物館ということだろうか。

 「博物館はすべての世代向けですが、確かに子供用のコーナーはありません。その代わり子供の年齢に合わせてガイドをします。私は子供のころ、パイロットになるのが夢でした。この博物館は鉄筋を多用したモダンな構造になっています。パイロットにはなれませんでしたが、飛行機のようなスタイリッシュな博物館で働けるのですから満足しています」(館長)

 新装オープンに合わせて就任した館長の前職は、同じシュトゥットガルトのメルセデス博物館(ダイムラー)の館長だった。ポルシェとダイムラーは製造車種が異なるので競合関係にはないかもしれないが、こういった転職があり得るのも職に自由なドイツらしい話だ。

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