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» 2011年07月01日 09時10分 公開

なぜ信用できないのか? 政府が発表する原発情報に原口一博×武田邦彦 それでも原発は必要か(1)(3/5 ページ)

[土肥義則,Business Media 誠]

原口:ご指摘の通り、国民の多くは今の政府を信用していませんね。

武田:例えば東京〜大阪間を結ぶ、大型客船が運行することになったとします。その船には乗客を守るための救命ボートや救命具を用意しなければいけません。また大きな事故が起きた場合を想定して、救助隊らはその準備も行う必要があります。

 ところが福島第1原発では事故が起きたとき、政府は近隣の住民を助けようとしませんでした。チェルノブイリで事故が起きたとき、旧ソ連の対応はいろいろ問題がありました。しかし事故が起きた翌日にはキエフからバスを出動させ、原発の周辺地域に住む住民を避難させました。

 福島第1原発で事故が起きたとき、政府はなぜ住民をすぐに避難させることができなかったのでしょうか。原発というのは自民党時代からかかわっていることなので、民主党だけの問題ではありません。しかし時の政府として、住民をすぐに避難させることができなかったことはものすごく大きな問題です。政府のどこに問題があったのでしょうか?

原口:僕もその点については問題意識をもっています。武田先生がおっしゃるように、旧ソ連は大量のバスを用意し、赤ちゃん、子ども、妊婦、女性を優先して避難させました。また動物も逃がしています。

 そして現在、年間5ミリシーベルト以上あるところでは、原則住むことができません。また年間3ミリシーベルト以上あれば18歳以下の人は立ち入り禁止になっています。日本政府のように距離で避難地域を決めていません。なぜ日本政府は放射線量で、避難地域を決めることができなかったのか。これはとても大きな問題です。

武田:そう思います。

爆発後の3号機の外観(出典:東京電力)

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