コラム
» 2011年11月10日 08時00分 公開

“会見外バトル”を見て、記者は萎縮してはいけない相場英雄の時事日想(2/3 ページ)

[相場英雄,Business Media 誠]

 記者会見の“ガラの悪さ”を初めて知った読者、あるいは視聴者の驚きは理解できるが、基本的に記者はガラが悪く、鼻っ柱の強い輩の集合体なのだ。また、当コラムで何度も触れてきたが、エリート意識剥き出し、“選民意識”が鼻につく向きも少なくない。

 もちろん、鉢呂前経産相の辞任会見で飛び出した時事通信社記者の乱暴な物言いは、仮にも大臣だった人に対して著しく礼を欠いた物言いだ。

 また、自由報道協会で延々と自説を展開した読売新聞記者についても、フリージャーナリスト上杉隆氏らの会見主催者が定めたルールを守らなかったのは明確な規則違反であり、言い訳の余地はない。

 先の時事の場合、会見後に鉢呂氏に謝罪した。読売は同社の紙面でこの会見の仕切り方に異論を唱えた(完全なる勘違いだと思う)。いずれにせよ、大手メディアが新興のネット中継を通じた取材現場の可視化を意識し始めた証左に他ならない。


 話を先の元幹部との四方山話に戻す。

 注目される記者会見の多くにネットメディアが進出し、可視化が当たり前となったことについて、同幹部はこんな感想も添えた。

 「ネット中継を意識した記者が萎縮してくれると、こちら側としてはやりやすくなる。シャンシャン総会ならぬ“シャンシャン会見”だ」――

 事の顛末を詳細に調べてはいないが、会見の可視化によってネット社会で話題を集めた記者たちは、それぞれの社の内外で好奇の目にさらされ、あるいは批判を受けたはず。

 批判するのは慣れているが、批判される側に回るととことん弱いのが日本のメディア村の特徴の1つ。大手メディアの記者はサラリーマンだ。批判を浴びるような振る舞いや言動が問題視されれば、社内の人事評価に失点が付きかねない。

「余計なことを言って叩かれたくないと思うようになった」(某紙中堅記者)との声が徐々に増えているようだ。

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