欧州金融不安が薄れ、週末の大幅安の反動や米国株高を受けて大幅高清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2011年12月12日 15時30分 公開
[清水洋介,Business Media 誠]

市況概況

日経平均 8653.82円 △117.36円
売買高 15億0550万株
売買代金 8772億0100万円
値上がり銘柄 1272銘柄
値下がり銘柄 289銘柄
騰落レシオ 100.06% △0.03%

日経平均

欧州金融不安が薄れ、週末の大幅安の反動や米国株高を受けて大幅高

 先週末の大幅安の反動や米国株が大幅高となったことを受けて買い先行、大幅高の始まりとなりました。外国人売買動向(市場筋推計、外資系9社ベース)が買い越しと伝えられたこともあり、寄り付きの買いが一巡となったあとも売り急ぐ動きはなく、ユーロが軟調となったことで手仕舞い売りなどを急ぐ場面もあったのですが、総じて値持ちの良い展開で指数に方向感はみられませんでした。主力銘柄が買い直される一方で、先週末に冴えない動きとなっていた小型銘柄などに買い直される銘柄もみられ、業種別にどうのということでもなく総じて堅調となりました。

 昼の時間帯にも堅調な地合いは続き、後場も一段と値動きは少ないのですが、値持ちの良い展開が続きました。特に物色され直されるようなものがみられたということでもなく、個々の銘柄を見ても大きな動きとなるものは少なかったのですが、先週末に売られた銘柄が買われたということで材料を含んでの物色ではなく、指数が大幅高となった割には牽引する銘柄がみられたということでもなく、為替などに反応したということでもなく、自律反発ということなのだと思います。

 小型銘柄も大きく上昇するものがみられましたが、前場はジャスダックTOP20が突出して高いような感じでした。結局東証マザーズ指数とジャスダックTOP20は大幅高、二部株指数や日経ジャスダック平均は堅調となりました。先物は方向感に乏しく、まとまった売り買いもほとんどみられませんでした。散発的にまとまった売り買いはみられたのですが、追随する動きもなく、あくまでも散発的な手仕舞いの売り買いという感じで、指数を大きく動かすことも方向付けることもなく、最後は手仕舞い売りに上げ幅縮小となりました。

 相変わらず海外要因に振らされて始まりながら結局方向感に乏しいという展開となっています。日経平均の8500円〜600円水準での底堅さを確認しているという状況であり、引き続き8000円台後半でのもみ合いのなかでの動きということです。このもみ合いを上にも下にも放れるだけの材料がないということなのでしょうが、ちょうど昨年と同じように12月後半、先物・オプションSQ(特別清算指数)算出後は狭い範囲でのうごき、年末の持高調整の売り買いが中心ということなのだと思います。年末までこの水準での動きが続く可能性が大きいと思います。

テクニカル分析

日経平均

 転換線のサポートを確認して、基準線を意識したところから反発となりました。ただ、雲を意識して上値も限られ、遅行線日々線に押される日柄でもあり、いったんは上値も重くなりそうです。雲のねじれを目指し、その日柄で上に抜けて来る可能性もありそうですが、RSIは上値余地もあるのですが、ストキャスティックスは高値圏にあり、雲を抜けたとしても雲のサポートを確認しながらまだもみ合いを抜けきれないということではないかと思います。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.