転職する前に、すべきこと吉田典史の時事日想(4/4 ページ)

» 2012年01月27日 08時00分 公開
[吉田典史,Business Media 誠]
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 社員数200〜300人の場合、面接官は部長、課長、マネージャーなど部署の責任者が多い。合否も、彼らが決める可能性が高い。入社後は、彼らと仕事をすることになる。最終面接に出てきた社長や役員らよりも、このメンバーとの相性を考えたほうがいい。ただし、このメンバーは異動や退職でいなくなるケースもある。さらに、さまざまなタイプがいる。このメンバーだけを見て、会社を判断することはできない。社員数が1000人以上の大企業も、面接試験では社員数200〜300人の会社と同じような傾向がある」

 私は面接官である部長、課長、マネージャーなどを見て、会社を判断することは避けたほうがいいと思うが、自分が合うか、合わないかは真剣に考えるべきだと思う。このメンバーが入社後、自分の上司になる。当然、人事権を握られる。

 そもそも、何のために会社を変わるかと言えば、リセットをするためだと思う。前職では何かの壁があり、そこに限界を感じ、辞めた(ようとする)はず。せっかく移った新天地で、巨大な壁がまた現れる、では話にならない。部長、課長、マネージャーなど部署の責任者らから認められれば、とりあえずはしばらくの間、そこに在籍し、力を磨くことができる。

 自分がやりたい仕事があったとしても、部署の責任者から認められない限り、それを長くできる可能性は低い。上司に認められれば、チームのメンバーと良好な関係を作ることができる可能性が高くなる。

 会社員にとって、これこそが「プロフェッショナル志向」なのだと思う。そして、この考えが自分にあるのかどうかを自問自答することが大切なのではないだろうか。

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