さて、前置きが長くなったが、ここからが本稿の主題だ。
先に振れたように、一般紙や地方紙は「主婦」「中学生」が理解可能な記事が載っている。この対象を「小学生」に引き下げるとどうなるか。
先に触れたように「枕詞」が長くなるのはもちろんのこと、説明に用いる言葉も平易にせざるを得なくなり、かつ小学生が理解できるような「たとえ話」の類いも多くなる。もちろん、紙面の限界があり長文記事は書けない。正直なことを言わせてもらえば、筆者は絶対に書きたくない、というのが本音だ。
だが、大手紙が発行する小学生向け新聞には、これらの条件がすべてそろっているのだ。例えば、3月3日付の朝日小学生新聞では、一面トップで『復興庁』に触れている。
同紙の見出しをチェックしてみよう。『復興庁の仕事って?』と子供目線の見出しが掲げられたあとに、『被災地の要望きき、お金や工事割り振る』とある。
このあと、朝日の担当記者と子供のやりとりが一問一答の形でつづられ、復興庁設立の経緯や、今後の意義などについて、あくまでも平易かつ分かりやすく記されているのだ。
復興庁の話だけではなく、同紙にはその都度、一般紙やテレビで伝えられた大きなトピックが載る。20年以上、ニュースに携わってきた筆者でさえ、へぇーと手を打つ機会が多いのだ。
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