見かけはクチコミ、実は強力なマーケティング。代表例はAmazonのレビュー。私たちは帯文句より、献本に応じて書かれる書評より、素人レビュアーのホンネを信じる。リアルの本屋の店員の手書きのPOPに「店員の声なら」とほだされてしまう。
ネットクーポンは短期間に買い手を集める巧妙な販促である。だがクーポンの本質は路上でチラシを配るのと同じ。最初はお得でも2回目は正規料金だ。巧妙に立ち回る消費者は「お得な1回目だけ参加」して、リピートなんかしない。
「9時から販売しますよ〜!」のタイムセールや「みんなで注文すれば安くなる」共同購買も苦戦中。最近はサービス(例えば岩盤浴)や体験商品(例えば旅行)にシフトしている。ブツ欲には限りがあるし、「限定品」か「残りもの」か消費者の目は鋭いからだ。
代表例はネットオークション。本来はセリで高値になり、胴元がもうかるはずだが、いつの間にかヤフオクは相場価格で売買される“不用品売買市場”になった。あおられない賢い消費者が見えてくる。
余談だがネット上に“ジャパネットたかた”みたいなビジネスモデルがあればウケると思う。「こんなに安くていいんですか!」「これもあれもつけてどうだ!」という“セリ売り”の仕掛けを、単なる動画じゃなくてクリックするたびに増えるとか、ダイナミックに構築できないのだろうか?
参加者が爆発的に増えたFacebook、Twitterなどソーシャルネットワークはマーケティングの主戦場になり得る。参加者同士が盛り上がって「じゃあイベントに行くか」「仕事を出そうか」となる。そこで手数料を取る。
ところがソーシャルネットワークは、まだマーケティングができる段階じゃない。
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