原発停止の影響で今年も節電が課題となっているが、そんな時代の流れに敏感に反応して開発されたのが三洋電機の「ソーラーサイネージ」。
晴天時は太陽光発電のみで電気をまかなえ、曇天などで足りない時はAC電源から補給する。リチウムイオンバッテリーがあるため、災害・停電時も約10時間、情報を発信し続けられるという。今年4月に開業したダイバーシティ東京プラザで稼働しており、「さまざまなところから引き合いが来ている」(三洋電機)としている。
タッチパネル型のデジタルサイネージも珍しくなくなってきたが、インタフェースに工夫を凝らしたのが石田大成社の「Candy Pot」。スマートフォンのようなデザインで、アイコンをタッチすることで天気情報やニュースなどを見ることができる。
「キヨスク型端末はなかなか触ってもらえないのがデメリット。iPhoneのようなデザインにしたことで、特に若い人に気軽に触ってもらえるように工夫した」(石田大成社)
デジタル情報を表示するのも、今や液晶パネルだけではない。藤野商事の「CGバーチャルマネキン」は、マネキンに映像を投影してプロモーションに活用させるというもの。
2011年夏から大丸梅田店で稼働しているが、ある日行った調査によると、チラッと見て通り過ぎる人が21.5%、立ち止まって見る人が13.0%と、3人に1人にアピールする力があったという。
グラフインでは「360度表示装置」を展示、通常使われる平面型のパネルではなく、円筒型の機器の周囲に画像を表示するというもの。画像は切りかえられるだけでなく、タッチした場所を拡大表示できる。
ただしあくまで参考出品で、「引き合いがあれば考えるが、画像のピントを合わせるのが大変なので現在のところ販売の予定はない」(グラフイン)としている。
従来型の広告・販促だけでなく、オフィスなどにも広がるデジタルサイネージの活用シーン。その中でも、衝撃的な提案を行っていたのが中国システム機器だ。“業界初3DCGバーチャル祭壇”と銘打ったデジタルサイネージを展示し、来場者の注目を集めていた。
遺影の背景で故人の動画を流したり、葬儀ホール以外でも葬儀ができたりすることが特徴。葬儀社は人件費や時間が削減でき、葬儀を行う人は自分流の葬儀が行えるメリットがあるという。今年2月には、あるホテルの関係者の23回忌で実際に活用された。
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