本連載は、日本人の英語を知りつくしたベストセラー英語教師、デイビッド・セインさん執筆の書籍『出社してから帰るまで ネイティブに伝わるビジネス英語700』『30秒英語プレゼン術 エレベーター・スピーチでビジネス英語のレベルが一気に上がる!』『打ち合わせから出張まで ネイティブに伝わるビジネス英語 ワンランクアップ編』(アスコム刊)から一部抜粋しています。
――あなたは残念な英語になっていませんか? ビジネス英語では、日常英会話よりもさらに、伝えたいことが正確に、はっきりと伝わることが大切です。
でないと、思わぬ誤解から、仕事が失敗に終わったり大きな損失を出してしまったり、相手を怒らせてしまう可能性があるのです!
しかし、実際のビジネスシーンでは「使ってはいけない表現」を使ったり、「誤解されやすい表現」を使ったり………。残念なビジネス英語が飛び交っています。そして、そのことに気付いていないのは話している本人だけだったりします。
書籍では、使ってはいけない表現と、ネイティブに「ちゃんと伝わる」表現を紹介しています。
日本人の英語を知りつくしたベストセラー英語教師、デイビッド・セインさんによる連載「ネイティブに伝わるビジネス英語」。第3回は、仕事を進めるときに使えるフレーズを取り上げます。
→連載「ネイティブに伝わるビジネス英語」バックナンバーはこちら
まずは、意味は似ていますがネイティブには伝わりにくい表現から。
work overtimeとoverworkでは大違い。overworkは他動詞で「〜を過度に働かせる」「酷使する」「へとへとにさせる」の意味で、名刺として使えば「過労」「働きすぎ」になります。
残業を頼むのなら、伝わる表現のほかにI need you to do some overtime work today.(今日は残業をしてもらわないといけないんだ。)を使えば、より強い言い方になります。
ちなみに、アメリカでは残業手当は通常の時給の1.5倍と法律で定めています。そのため、管理職に就いていない一般の従業員にとって、残業はさほど嫌なことではないようです。
サービス残業になれば、アメリカでは裁判ざたになることもしばしば。アメリカの企業では、極力残業をなくすようにするのが普通です。従業員を残業させて1.5倍の給料を支払うくらいなら、従業員を増やした方がよっぽど安上がりなのです。
「ちょっとここらで、ブレイクしない?」などのように、日本語となって日常でも頻繁に使われるbreakは「中断」「休息」「小休止」の意味があります。ではGive me a break.で間違いないんじゃないかと思うかもしれません。
ところが、Give me a break.の意味は「勘弁してくれよ」なのです。これはこれで使い道のあるフレーズですが、休息がほしいのであればCould you give me a break? あるいはCould I have a break? と言ってお願いしてみましょう。
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