「年功序列は守るべきだと思う」と「能力主義は合理的な制度だと思う」の1998年からの変化を見てみましょう。数字としては年功序列(21.6%)の約2倍、能力主義(40.5%)が獲得していますが、流れとしては能力主義は下降傾向で、年功序列は上昇傾向にあります。
それぞれの動きを牽引しているのはどの層なのか。性年代別にみてみました。まず年功序列。女性60歳代を除く全年代層で1998年から2012年にかけて数字は上昇していますが、特に上昇しているのが、男性では20〜40代、女性は20代と40代。若年、中年層中心となっています。どちらかというと若い人たちが年功序列を支持する基盤となっているようです。
では能力主義はどうでしょう。これも層別に見てみました。ここでも全年代層で下降傾向にあるのですが、特に顕著なのは男性で50代、女性は20代と40〜50代。女性は分散してますが、男女ともに50代の高年齢層が能力主義への賛同を低めていました。
年功序列は若年層中心に支持され、能力主義は50代の高年齢層中心に弱まっている印象で、今後もこの傾向は上記年代層を中心に続いていくと思われます。若いうちくらいは横並びで過ごしたい若年層と、行きすぎた過去の成果主義への反省からか能力主義に疑問を投げかける50代という構図が見えてきました。
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