中土井:辻井支社長の「強み」の定義とは、どのようなものでしょうか。
辻井:ある目的を持った組織に限定して言えば、ゴールに到達するのに寄与するものが強みだと思います。強みと弱みは表裏一体で、例えば人の話を聞けることが強みなのか、逆に自分の意見を主張できることが強みなのかは場面によって変わってきますよね。だから「特徴」と言ったほうがいいのかもしれません。
中土井:特徴が弱みとなるときは、どう対処しますか?
辻井:人の力を借ります。私はゴールのイメージ、つまりWhatを考えるのは好きだし、得意なんですが、Howの方法は断片的で、知識も経験もないから考えられない。だから、専門家であるマネジメントチームのメンバーに相談します。
中土井:なるほど。自分の弱みをさらけだすことに関して、何か心がけていることはあるのでしょうか?
辻井:弱みについて人から指摘されたとき、その場で「リアクト(反射的に反応)しない」ということは心がけています。
例えば自分の行動について「いつもそういうことするよね」と指摘されたとします。それに対して「いや、ずっと我慢していて、今日初めてしたんだよ!」と言いたくなるケースもあるでしょう。でも、そこは一旦受け止めるんです。「そうか、いつもそういうことをするイメージなんだな」と。
その場では「そう見える?」と言っておいて、翌日にどうしても納得いかなかったら、文句を言えばいいんです。でも、たいてい翌日には文句を言う必要がなくなっていますよ。なぜなら受け入れているから。反発しているうちは、弱みを自覚することができないですね。
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