コラム
» 2013年05月07日 11時11分 公開

窪田順生の時事日想:中国人とロシア人の「本音」がよく分かる、「逆さ地図」ってナニ? (3/3)

[窪田順生,Business Media 誠]
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中国の「主権」

 「逆さ地図」を見ると、中国もロシアと同じく、太平洋に出るには日本の南西諸島という「壁」が立ち塞がる。台湾の脇を抜けるか、南シナ海方面からぐるっとまわるしかない。これはかなりイラっとする。

 ピンときたかもしれないが、この2つの「シーレーン」があるところは、中国が主権を主張しているところだ。南シナ海では先日、ベトナムの漁船が中国軍に炎上させられたし、尖閣諸島はご承知のとおりだ(関連記事)

 要するに彼らのいう「主権」というのは、「シーレーンをよこせ」ということだ。

 尖閣諸島沖にあるという天然資源や、豊富な漁場というのももちろんある。だが、中国政府広報が言った「尖閣は核心的利益」とはシーレーン以外の何者でもない。事実、中国は対米防衛ラインとして九州・沖縄から台湾、フィリピンまでのびる「第一列島線」というものまで勝手に想定している。

 そんな中国の舵(かじ)をとるのが習近平だが、実は彼も安倍首相がロシアに行く1カ月ほど前、ロシアに行っている。そこで講演した際、尖閣諸島問題で一切譲歩しないという方針を明らかにし、こんなことを言ったという。

 「(中ロ両国は)第2次世界大戦の勝利で得た成果と戦後の秩序を守らなければならない」

 要するに、「おまえらだって昔は日本からシーレーンをぶんどったんだから、こっちのやることにいちいち文句を言うなよ」と牽制したわけだ。

 こういう泥棒みたいな人たちがイラっとしながら日本を見ている。「逆さ地図」はそんな現実を我々に教えてくれる。

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