土肥:マーケティングの切り口で……なんだか面白そうですね。具体的にはどのようなことをされているのでしょうか?
野沢:その話に入る前に、ドイさん、選挙にはパターンがあることをご存じでしょうか?
土肥:パターン? うーん、想像もつきません。
野沢:選挙にはパターンがあって、市長選挙や知事選挙といった、いわゆる首長選挙では基本的に3つのパターンしかありません。パターン1は「現職VS. 新人」。パターン2は「現職が引退して後継指名をした、新人VS. 新人」。パターン3は「現職が後継指名をしないで、新人VS. 新人」。当選人数1人に対して、2人以上の新人が出るパターンもありますが、基本的にはこの3つに収まります。
また、かつての選挙は「応援する選挙」でした。「○○党のために」とか「○○先生のために」といった形で応援して、投票する。しかし、いまは「選択する選挙」に変わりました。例えば、前回の衆議院選挙では、候補者が「TPPに賛成です/反対です」「消費税の増税に賛成です/反対です」といった感じで、いわば“クイズの回答者”になってしまいました。「TPPに参加しなければいけない」と“回答”したなら、候補者は有権者を「TPP賛成」の方向にもっていかなければいけません。そこで自分が“回答”したほうに持ち込むことができれば、勝てる確率が高くなります。
土肥:そういえば、各メディアも「日本の選択」といった切り口で報道していましたね。
野沢:選挙のコンサルティングをさせていただく際、私は選挙区の現状を把握します。選挙区の街がどのように発展してきたのか、昔はどういうところだったのかを知ろうとします。
土肥:なぜそんなことをされるのですか?
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング