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» 2013年07月11日 08時00分 公開

青木宣親、屈辱のトライアウトからはい上がったメジャーリーガー臼北信行のスポーツ裏ネタ通信(3/7 ページ)

[臼北信行,Business Media 誠]

ニシオカの失敗はしたくない

 入札制度で落札した球団がトライアウトを行ったケースは、それまでただの一度もなかった。「大枚をはたいてでも、その選手がほしい」と思ったからこそ入札に参加するのが同制度のセオリーと思われていただけに、このブルワーズのやり方には日米の球界関係者の誰もが驚かされたのも無理はない。

 「ただ、ブルワーズ側にも事情がありました。駐日スカウトを置かず満足な調査を行っていなかったため『アオキが本当にウワサに違わぬプレーヤーなのか』を知る必要性があったのです。日本でいくら実績があるとはいえ、米国で通用するとは限らない選手に大金を投じるのはリスクが高い。

 これまで10人を超える日本人野手が海を渡っていたが、大成功したと断言できるのはヤンキースのイチロー、もしくは元ヤンキースの松井秀喜氏ぐらいのもの。ブルワーズの関係者たちは『ニシオカ(西岡剛=現阪神)と大型契約を結んで失敗したツインズのようにはなりたくない』と口をそろえていましたからね」(メジャー関係者)

 下手をすれば、入団テストに不合格となって交渉そのものが破談してしまい、ヤクルトに屈辱の逆戻りを強いられるという最悪の事態も想定されていた。それに契約できても、ブルワーズの外野陣はすでにこの時点でほぼレギュラーが固まっており球団幹部からは「青木は4、5番手の外野手」として位置づけられていたのである。つまり控え要員としてオファーをかけていたのだ。

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