インタビュー
» 2013年07月31日 18時45分 公開

あなたの会社のWebサイト&SNSは、成果を出せていますか?Webアナリストに聞く(2/4 ページ)

[吉岡綾乃,Business Media 誠]

Web解析ツールを入れただけでは成果は出ない

――ビジネスのゴールを決めて、実際に効果測定してみようと思った場合、具体的にどのように取り組めば良いのでしょう? 最近はGoogle Analyticsのような無料解析ツールが出てきていますし、もう一歩進んで、Site Catalystのような有料解析ツールを導入する企業も増えています。

有料のWeb解析ツールとしてはAdobeのSite Catalystなどが有名。現在、製品としては「Adobe Analytics」として販売されており、この中の「reports and analytics」という機能として提供されている(出典:Adobe)

小川 ここ4〜5年で、すごく意識が変わったと思います。これには、いい面と悪い面があります。いい面は、ほとんどの企業が(自社のWebサイトに)解析ツールを入れるようになったこと。データを取って、数字を見るようになった。これは本当に大きな進歩です。でもその数字をどう使えばいいかが分からない。せっかくツールを入れたのに、入れただけで終わってる……というケースも多い。分析することの価値が見いだせていなかったり、証明できる人がいなかったり……これが悪い面。

――あ、分かります。Web解析ツールを入れて、PVとかUUとか、データを集計するとそれで満足しちゃうんですよね。

小川 そうです。実際には、ほとんどの企業がそうなんじゃないでしょうか。「Web分析」と言いますが、データを集計して分析するだけじゃダメなんです。気付きを元にデータを分析して、的確な施策を打つこと。これが大事なんですが、できているところは少ない。

 「集計→分析→施策」、これをセットでやらなくてはいけないのですが、解析ツールはデータを集計するところまでしかできません。分析と施策は、どうしても人間がやらなくちゃいけないんです。集計した結果を自動的に分析して、施策を考えてくれるツールがあればベストなんでしょうが、現状そんなツールはありませんから。有料ツールでも無料ツールでもそれは同じです。

 単純にWeb解析ツールを入れただけでは、売り上げは上がりません。解析ツールを入れるということは、分析する人と施策を行う人も置いて、そこまでちゃんとやるんですね? ということなんです。

Web分析で効果を出すには、この3点をセットで行うことが大切。しかし、Google AnalyticsでもSite Catalystでも、ツールでできるのはデータ集計までだ

社内で担当者を育てよう

book 小川氏の『マンガでわかるウェブ分析』は、「Web解析ツールを入れてはみたがその後何をしたらいいか分からない」という人にちょうど勉強になる本だ。マンガパートと解説パートが交互に出てきて非常に分かりやすい。犬用アイテムをネット販売する会社を舞台に、どのように仮説を立てて施策を行えば良いかが非常にリアルに描かれておりためになる

――なるほど。でも、企業内にWeb分析の専門家がいる会社は少ないですよね。外部に頼むなどの方法がいいのでしょうか。

小川 そうですね。Web分析を行ってくれるコンサルはたくさんいますから、そういうところに頼んでみるのが第一歩かもしれません。ただ、どこの会社でも、分析する人は最初はどこにもいないんです。基本的には育てるしかありません。やると決めたら、担当者をアサインする。社内の人がWeb分析ができるように育てていくのがベストです。

――こういう人がWeb分析の担当者に向いている、というのはありますか? 例えば数学が得意だとか、性格がきちょうめんだとか。

小川 施策を実際にやっていた人が向いています。統計とか数学が得意な必要はありません。むしろ、集計が嫌いな人のほうが向いているくらいです。

――えっ、どうしてですか?

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