コラム
» 2014年01月06日 08時00分 公開

2014年、就活・転職の4大キーワードを予想するサカタカツミ「就活・転職のフシギ発見!」(2/3 ページ)

[サカタカツミ,Business Media 誠]

第2のキーワード「多様化」

 採用プロセスはどの企業も、あまり代わり映えしませんでした。募集の広告を出し(リクナビやマイナビなどの就活情報サイトも、求人広告の一種です)、人を募って、エントリーシートや履歴書を提出してもらい、筆記試験(いまはWebテストが主流ですが)をして、面接を繰り返し、採用に至る。このアセスメントの仕組みは、長い間ほとんど変化していません。それが最も効率が良いといえばそれまでなのかもしれませんが、同時に画一化による弊害も出始めています。

新潟にある三幸製菓株式会社は「カフェテリア採用」と銘打って、「おせんべい採用」「遠距離採用」「新潟採用」「出前採用」「ガリ勉採用」なる、5つの仕組みを用意している

 以前も紹介した、三幸製菓株式会社の新しい採用スタイルです(参照記事)。カフェテリア採用と銘打ち、入り口に多様性を持たせています。ありきたりなアセスメントの方法では、多様性のある人材は採用できないと考えた結果、この仕組みを考えたといいます。いままでの就活のように「サークルで副幹事長をやっていました、ビジネスコンテストで賞を獲得しました、ボランティア活動にも取り組み、海外経験も豊富です」というタイプではなくても、十分に就職活動ができるようにしているのです。

 世の中が多様化しており、そのニーズに応えるべく、企業も多様な人材を揃えなければならない……そう、企業は自覚しています。しかし採用の現場では、その思いを形にすることがなかなかできませんでした。しかし昨年(2013年)あたりから、いろいろな採用スタイルやアセスメントの仕組みを導入する企業が一気に増えてきました。こういう事例は、採用担当者の間では「即」共有されて、次の年の自社の採用に生かされます。今年から来年にかけては、多様な入り口、多彩なアセスメントを仕掛ける企業がきっと増えるはずです。

第3のキーワード「透明化」

 この連載をスタートさせたときに、サイレントお祈りについて書きました(2012年9月、参照記事)。かつて、企業は選考に落ちた応募者に対して「ますますのご活躍をお祈り申し上げます」という文で終わる通知を、書状やメールで通知していました。しかし応募者が増え、その対応へのコストが増大すると、お祈りメールさえ送らない、つまりサイレント(放置をするよう)になったと。これは今でも変わっていません。むしろ定着してしまったといっても過言ではないでしょう。しかし、こういう流れに逆行している企業も出始めています。

あきゅらいず美養品の採用サイト

 有限会社あきゅらいず美養品の採用サイトです。この企業は「不採用の理由をフィードバックします」と明記しています。単なるお祈りメールを儀礼的な送るのではなく、キチンと不採用の理由を説明することで、どうして落ちてしまったのだろうと、理由もわからず、応募者がモヤモヤする状態を少なくすることに取り組もうとしているのです。

 実はこういう企業も、多くはないものの、出てきています。採用担当者が応募者の相談に乗った上、ライバル社の採用担当者に「御社に向いている応募者がウチに来たけど、会ってみませんか?」と紹介するというケースもあるくらいです。

 新卒一括採用における問題として、「情報の非対称性」は以前から挙げられていました。どうして不採用になったのか、その理由が分からない。理由が分からないために改善できず、同じ失敗を何となく繰り返してしまい、結果的にどこからも内定をもらえない。さらに、不採用の理由を訳知り顔で解説してしまう人が有象無象おり、結果としてその人たちが“都市伝説”を生み出してしまうケースも数えきれません。採用プロセスの多くが透明化されることにより、そういう都市伝説の流布も止まるはずです。希望も込みで、今年、透明化が進むだろうと、予想しておきます。

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