にもかかわらず、なぜ最近急にアフリカに色目をつかっているように誤解されるのかといえば、どっかの国みたいに「オレの縄張りだ」なんて世界中で喧伝していないからだ。さらに、ODAや民間協力などは盛んだったが、アジアに対する「侵略戦争」と批判されたトラウマから、「要請主義」と「自助努力」という一線を越えなかったのである。要するに、「頼まれたらいつでも助けますよ」ということと、「管理と開発はみなさんが自分たちでやってくださいな」というのを、アフリカ支援の基本理念に置いたのだ。
こういう理念がない「カネだけ援助」がなにをもたらすのかということで分かりやすいのが国連だ。2005年から、安保理拡大をさせようということで、日本、ドイツ、インド、ブラジルのG4を常任理事国にしようという動きがあって多くの国が賛同してくれている。G4はアフリカからも2国くらい入れば、世界のバランスがとれると訴えたが、これに中国が猛反発、大スポンサーに従う形でアフリカ諸国もそっぽを向いた。占領国からすれば、「植民地」に発言権をもたせるなどとんでもない、というわけだ。お察しのように、これは中国の開発マネーとロビイングの賜物である。
中国のメディアは、なぜこれだけの支援をしているのに、アフリカで嫌われるのかと首をかしげている。
札束で頬を引っぱたくようなことをしておいて、好かれると思うその神経が逆に不思議だ。
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