進むクラウド化、デジタル化―最新会計ソフト活用で業務効率アップ

クラウド? パッケージ? 青色申告ソフトの選び方消費税8%時代の確定申告(4/8 ページ)

» 2014年03月04日 08時00分 公開
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初期設定は簡単か?

 初期設定で行う得意先の登録については、どちらも差はない。

 補助科目の作成に関しては両者の色が分かれる。マネーフォワード 確定申告は、従来の会計ソフトの考え方を踏襲しているので、勘定科目の下に補助科目を作成する。一方、freeeは、補助科目という概念を持っておらず、摘要タグに書かれたワードで判断する仕組み(参照リンク)。従来のパッケージソフトを使用している人は、かなり違和感を覚えるかもしれない。だが、会計ソフトを初めて使うという人には、どちらが分かりやすいか判断に迷う。

手入力は簡単か?

 現金で支払った経費などは手入力となる。消耗品を購入した場合、freeeは勘定科目のプルダウンから「物品の購入等」「消耗品費」と選択する。それゆえ最低限の仕訳の知識が必要となる。

 マネーフォワード 確定申告は、「取引の内容」のプルダウンから選択する。プルダウンで表示される項目には、いかにも税金関連のソフトっぽい選択肢が並ぶ。なぜか「備品・消耗品費」という項目が表示されず困ってしまった。詳細モードに切り替えると、借方(左側)の勘定科目に「備品・消耗品費」が表示された。クラウドなので2〜3日したら修正されていそうな気もする。

freee freeeの手入力は、自分で仕訳する
マネーフォワード マネーフォワード 確定申告の簡単モードでは、なぜか「備品・消耗品費」という項目が表示されなかった
マネーフォワード 詳細モードにすれば勘定科目に「備品・消耗品費」という項目が表示された

 freeeで気になったのは、日付の概念だ。弥生もビズソフトもマネーフォワードも、会計年度を「2013年」と決めたら、2013年1〜12月が対象期間となるので、月日を入力をするだけでいい。

 おそらく、freeeでは、決算処理するときに記帳されたデータから2013年分を抜き出すような処理をしているのだろう。2014年分のデータもすべて同時に表示される。だから、freeeで手入力をする場合には、年月日を選択または入力しなければならない。

 ささいなことだが、例えば、弥生やビズソフトでは、1月7日を「107」と打ち込めばよい。だが、freeeは「2013-01-07」といった決まったフォーマットでしか受け付けないので、作業量が多いとストレスになりそうだ。

freee freeeの日付入力は、年月日の10文字を入れるのがやや面倒

 どちらのクラウド会計ソフトにも、弥生の「簡単取引入力」、ビズソフトの「かんたん取引帳」のようなアシスト機能はないので、手入力する場合の仕訳は自分で判断するしかない。仕訳に迷った場合は、インターネットを使って自力で調べるのがベストだろう。

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