分かりやすいのが、先日放送された『報道特集』(TBS)だ。
仙台へカジノ誘致をしたいという人たちを紹介しているかと思いきや、
途中からどういうわけか、衰退傾向にあるパチンコが宮城県ではなぜか大人気ですとグラフを出して、日本は世界でもギャンブル依存症が多い、と訴え始める。
さらに、仮設住宅での暮らしを余儀なくされている方や、仙台市内のサラリーマンたちへマイクを向け、「カジノができたら行ってみたい」なんて言わせていた。
外国人観光客をターゲットとした「統合型リゾートの誘致」を、「近所に大型パチンコ店ができますよ」みたいなレベルの議論へすり替える。
テレビや新聞はオトナの事情から、おおっぴらにパチンコや競馬の批判ができない。が、「カジノ」ならば気兼ねなくギャンブル依存症だなんだと叩ける。つまり、マスコミはカジノ反対派のネガキャンにのせられやすいのだ。
海外のIRオペレーターをはじめ、カジノ推進派はそれをよく分かっている。だからこそ先手を打って、「お台場と沖縄にカジノができる」なんて情報を流し、既成事実にしてしまおうと動いているわけだ。
カジノ推進法が成立したら、闘いはさらに激しくなる。恐らくかなり盛った話も出るだろう。スピン(情報操作)に惑わされることなく、建設的な議論を進めたい。
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