土肥: ワタクシが注目したのは、ファミマの「ぽってり〜〜」という表現。食べた後に“余韻が残ってますよー”ということをアピールしているのではないでしょうか。ということで、3つの中で一番「余韻あり」のCがファミマ。
残りのセブンとローソンは難しいですね。セブンは「卵のコク〜〜」と書いているので、Aですかねえ。でも、コクの数値が最も高いのはCなんですよ。ローソンの説明を読んでも、このマップにあてはめることができません(笑)。うーん……Cがファミマ、Aがセブン、残りのBがローソンということで。どうですか、当たっていますか?
鈴木: 次に、下の図を見ていただけますか? すべて正解ですね。
土肥: おお!
鈴木: 3社の中で、セブンのシュークリームの味は標準的なのが特徴ですね。コクは真ん中、甘味も真ん中。ただ、酸味がやや強いので、すっきり感があるんですよ。ちなみに、すっきり感というのは、のみ込んだあとの感覚ですね。なので、シュークリームの中でセブンが一番という人は、「すっきりした味が好み」ではないでしょうか。
次に、ローソンのシュークリームは、薄味であっさりしていますね。あっさりとは、食べているときの味の濃さを意味しています。なので、スイーツだけど、甘ったるいのは好きではない、という人に好まれているのではないでしょうか。
最後に、ファミマのシュークリームは、3つの中で最も甘いんですよ。しかも、後味がしっかり残っています。なので、「とにかく甘いモノが好き。そして、余韻を楽しみたい」という人がファミマのシュークリームを買っているのではないでしょうか。
土肥: 「コンビニのシュークリームの味なんてどこも同じようなもの」と思っている人が多いと思うのですが、実はそうでもないということですね。
鈴木: 味覚センサーで分析すると、違いが浮き彫りになりましたね。「標準的な味」をウリにしているセブンに対して、ローソンは「甘さ控えめ」、ファミマは「甘さ強め」で対抗しているのかもしれません。逆に、セブンはローソンとファミマを意識して、今の味にしたのかもしれません。
土肥: 各社のWebサイトには、あたりさわりのないことが書かれていますが……。
鈴木: 表には出さないだけであって、シュークリームひとつとっても、他社を意識した戦略をとっているのではないでしょうか。
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