好調ネスカフェ、次の狙いはトラック運転手?誠 Weekly Access Top10(2014年8月18日〜8月24日)

» 2014年08月29日 21時15分 公開
[池田憲弘,Business Media 誠]

 「Business Media 誠」の記事アクセスランキング「誠 Weekly Access Top10」。今回は2014年8月18日から8月24日までの集計です。

 先週の1位は「Windows更新プログラムに不具合、OSが起動しなくなる恐れ 対策方法は?」でした。米Microsoftが2014年8月13日に公開した更新プログラムにより、PCが起動できなくなる場合がある、という不具合が発生。多くの人がMicrosoftの対応に注視した1週間だったと言えるでしょう。

 2位に入ったのは「都心〜羽田『JR東日本の羽田新線』、新案で再浮上する『やっかいな問題』」。先週はJR東日本が発表した「羽田空港アクセス線構想」にも注目が集まりました。杉山氏が危惧しているのは「りんかい線」の問題。特にりんかい線の運賃問題がカギを握ると杉山氏は指摘しています。気になった方は記事をどうぞ。

ネスカフェバリスタ、次の展開はトラック!?

photo ネスレ日本の高岡浩三社長

 今週、ネスレ日本が2014年上半期の業績を発表しました。円安の影響などでカカオやコーヒー豆といった原材料費が高騰するなか、営業利益額は前年同期比で7.4%を達成。これは、先進国の中では世界でトップの業績とのこと。ネスレ本社があるスイスをはじめとする欧州ではデフレが進んでおり、業績が伸び悩んでいるそうです。

 なぜ、ネスレ日本は業績を伸ばし続けられるのか。高岡浩三社長は、主力のネスカフェの消費が伸びている理由として「ネスカフェ アンバサダー」の増加を挙げました。ネスカフェ アンバサダーとは、オフィスでネスレ製品を使い、同僚へ製品紹介をしたり、オフィスを代表して製品を購入したりといった活動をする人のこと。アンバサダーになると、コーヒーマシン(ネスカフェ バリスタ)を無償で利用できます。

 アンバサダーの募集は2012年9月からスタートしましたが、開始直後から人気があり、2014年8月末でその応募数は約14万件に達したとのこと。ネスレは、2020年までにアンバサダーの数を50万人にすることを目標にしています。アンバサダーはオフィスのほか、美容院や病院などでも広まっているそうで、最近はまた新たな取り組みが始まったといいます。

 それはトラックの運転手。トラックの中にコーヒーマシンを搭載するのです。高速道路を走るような長距離運輸トラックの場合、サービスエリアなどでしか缶コーヒーを買えませんが、コーヒーマシンが社内にあれば、いつでもできたてのコーヒーを飲むことができます。価格も安い(1杯あたり約20円)ので、「運転手さんたちは『何よりお財布にやさしくて嬉しい』と言っている」(高岡社長)とのこと。

photo ネスレ日本は富士運輸と共同でネスカフェアンバサダーのプロジェクトを始めた

 日本では珍しい取り組みかと思いきや、これは欧州では一般的な話で、トラックメーカーがコーヒーメーカーを設置するオプションを用意しているとのこと。今後、ネスレ日本もトラックメーカーと協力して、コーヒーメーカーをオプションとするように動いていくそうです。

 「いずれは500キロ以上走行するトラックすべてにネスカフェ バリスタを導入したい」としている富士運輸。現在はテスト的に6台に搭載していますが、いずれは100台になる予定とのこと。高岡社長は「おいしい以上の意味を目指す」と話しており、今後もいろいろな場所に展開していく予定とのことで、あっと驚く事例が出てくるかもしれません。

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