高木: いま、香港でちょっとしたうどんブームが起きているのですが、どんな味だと思いますか?
土肥: どんな味って、きつねとか天ぷらではなくて?
高木: 最も人気があるスープは「とんこつ」で、次が「トマト」なんですよ。
土肥: そーいえば、なか卯が「豚カルビとんこつうどん」を期間限定で発売していました。なか卯は“変わりうどん”に力を入れていますが、今後、日本でもこうした動きが広がるかもしれませんね。それにしても「とんこつ」だったらラーメンを食べていればいいし、「トマト」だったらパスタを食べていればいいのでは。
高木: それが既成概念なんですよ。香港の人たちは日本のうどんを食べたことがなかったので、「うどんはこうでなければいけない」という考えがない。なので、とにかくおいしければ、スープの味はとんこつやトマトでいいんですよ。
土肥: 昔、日本でラーメンが普及したときと同じことが、香港でも起きているわけですね。
高木: はい。ただ、ひとつ懸念があるんですよ。特に、うどんは「本場(香川県)であるがゆえに産業化ができていない」ことを説明させていただきました。では、この問題を「和食」で考えてみるとどうでしょうか。
和食は2013年に世界遺産に登録されたこともあって、世界中でいまブームが起きています。でも現地の日本食レストランの多くは、日本人が経営していません。
土肥: 米国に行ったときには「TERIYAKI」と書かれた看板があったので、店に入ってみると、日本で見たこともない料理が出てきました(笑)。
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