土肥: 2012年にハワイに進出したわけですが、いろいろな苦労があったのではないでしょうか?
中川: 日本での店舗数は現在(2014年12月末)、1万2000店を超えていますが、ハワイでは4店舗しかありません。店舗数が少ないこともあって、認知度はまだまだ。なので、取引先に信用されていない部分があります。取引先に「この商品、売っていただけますか?」と聞いても、手にできないこともしばしば。
じゃあ、店舗数を増やせばいいのでは? と思われるかもしれませんが、業界トップの「ABC STORE」がいい物件を抑えているんですよね。しかも、ハワイは物価が上昇傾向にあるので、賃料も上がっています。同業者からみると「えっ、この賃料で採算がとれるの?」と思ってしまう物件で営業を始めています。こうした厳しい状況なので、なかなか店舗数を増やすことができません。
また「ABC STORE」はさまざまな商品を低価格で販売しています。例えば「Tシャツ5枚で20ドル」といった感じで。ローソンではそうした低価格戦略はとれないので、ウチでしかできないことをやっています。
土肥: どういうことをやっているのですか?
中川: 4店舗しかないということは、“小回り”がきくということ。いわゆる数の少ない“掘り出しモノ”を見つけて、お客さんに「えっ、こんなモノがあるの?」と驚いていただき、欲しいなあと感じてもらう。今後も、掘り出しモノをどんどん見つけて販売していかなければいけません。
土肥: 店内のスタッフは、現地の人たちを採用しているんですよね。言葉の問題はどうされているのでしょうか?
中川: 日本語を話せないスタッフも仕事をしているうちに、決まり文句だけは覚えてくれるんですよね。「少々お待ちください」「お客さま、こちらのレジにどうぞ」など。言葉の意味を理解しているのかどうか、よく分かりませんが……(苦笑)。
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