海外で病気、どうする? 大丈夫、助けてくれる会社があるのだ仕事をしたら“人を助ける”ことができた(2/6 ページ)

» 2015年02月04日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

世界中の困っている人を助ける

インターナショナルSOSジャパンで医療分野を担当している医師の安藤裕一さん

土肥: インターナショナルSOSは、海外で活躍されている人の健康と安全を支援されているわけですが、医療面の話を聞かせてください。どのような仕組みで、困っている人を助けているのでしょうか?

安藤: 世界24カ国・27拠点に「アシスタントセンター」があります。ここでどんなことをしているかというと、医療やセキュリティなどの支援が必要な人に情報提供やアドバイスをしています。また国際水準に達していない病院や、言語的な背景から適切な手当てを受けることが困難と思われる地域については、直営のクリニックを開設しています(17カ国・36拠点)。さらに、“空飛ぶICU”とも言われている医療搬送専用機を10機保有していて、緊急時の搬送に対応していますね。

土肥: 日本でもかつては「古いなあ」「汚いなあ」と感じる病院が多かったですが、最近は新しくてきれいな病院が増えてきました。先ほど「国際水準に達していない……」という話をされましたが、海外では「古いなあ」「不潔だなあ」「大丈夫かなあ」と感じるような病院が多いのですか?

安藤: 日本の病院は見た目がきれいだけでなく、スタッフもきちんと教育を受けていますよね。医者だけでなく、看護師のレベルも高い。食事を運ぶ人、検体を運ぶ人もレベルが高い。落とした食事を患者さんに食べさせることはないですし、検体を間違えたりするケースもほとんどありません。

土肥: えっ、海外ではそうしたケースがあるのですか?

安藤: ありますね。建物はしっかりしていて、中もとてもきれい。でも病室を見ると、ひとつのベッドに患者さんが2人いることは珍しくありません。

土肥: (写真を見て)確かに、2人が寝ていますね。

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