Business Media 誠では、売り上げを伸ばしている成長企業や、話題の商品・サービスを提供する企業など、さまざまな業界で注目を集めている会社を中心に、各社のビジネス戦略を知るための連載を実施しています。8回目は「くらコーポレーション」です。
――現在の市場環境についてご説明ください。その環境をどのように受け止めていますか。
消費者のニーズが多様化し、同業だけでなく外食産業全体での過当競争時代となっています。そうした中、他社と差別化を図るためにくら寿司でしかできない商品や、消費者のニーズに対応したサービスの開発を進めていきます。
――どのような目的・ビジョンを持って活動されていますか。
古き良き日本の戦前食文化を取り戻す「食の戦前回帰」が企業理念です。戦前の、添加物が少なく安全で、出汁(だし)なども天然の素材から取る文化の再構築を目指します。
また、業界で先駆けて取り組んできたすしの鮮度管理や四大添加物(化学調味料、人工甘味料、合成着色料、人工保存料)の排除、新型寿司キャップ「鮮度くん」の導入などを通じて、「見えないところを大切にする」という日本の古き良き文化を世界に伝えていきたいです。
――2015年の企業戦略について聞かせてください。
すし屋の枠を超えた商品開発を継続しつつ、まぐろや中トロ、だしなど既存商品の品質向上など、くら寿司のこだわりの部分を引き続き伝えていきたいです。
2014年末に初のアジア進出としてオープンした台湾の店舗を起点に、米国の既存店舗など海外でもくら寿司独自のシステムを導入した店舗展開を進めていきます。
――直近の決算の数字をどのように受け止めていますか。
2014年10月期の連結決算は、売上高が969億3800万円(前年同期比10%増)、純利益が30億4000万円(同21.5%増)でした。外食産業全体が苦しんでいる中、売上高、利益とも予想を上回る結果となり、お客さまに支持いただけていることを実感しています。
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