このような都市伝説は企業からすると営業妨害以外の何者でもないが、時と場合によってはブランドイメージを増幅させることもある。有名なのは、ロールスロイスだ。
ある大富豪が新車のロールスロイスで砂漠を横断中に故障してしまう。無線でサービスセンターへ連絡を取ったところすぐにヘリコプターがやってきて空輸してくれた。これだけでもすごい話だが、まだ続きがある。後日、富豪が空輸代金を支払おうとロールスロイスに連絡したところ、電話の向こうで担当者はこう言った。
「お客さま、私たちはそのようなサービスは行っておりません。それにロールスロイスは故障しませんから」
まるで落語のようなオチだが、ロールスロイスの高品質さを象徴する“伝説”として、そのブランディングに一役買っているのだ。
ちなみに、このような都市伝説を挙げていくと、ある事に気付くはずだ。マクドナルドのミミズバーガー、コカ・コーラを飲むと歯が溶ける、フリーメイソン(社会的地位の高い者たちで構成されているという秘密結社)、ロスチャイルド(世界最大のユダヤ系金融一族の姓)……そう、なんだかやたらと「ラ行」が多いのである。実際に、ラッスンゴレライなんて3つもラ行が入っている。
そんなのこじつけじゃんとツッコミがあるかもしれないが、ラ行には不思議な力があるというのは古くから知られるところだ。例えば、紀元前四世紀にはギリシャの哲学者ヘラクレイトスが「R、Lという音は移動または回転のイメージを作る」と言っている。
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