終身雇用が当たり前で、一度勤めればよほどのことがない限り転職はなかった時代も今では昔のこととなってしまいました。
いったん就職したものの、「より給与が高い会社に転職したい」といった自己実現に向かう人もいれば、逆に会社の業績がかんばしくなくてやめざるを得なくなり、離職するというケースも少なくありません。
すぐに次の仕事や再就職先を確保してからの離職であればいいですが、そうでないこともあります。そのときにありがたいのが「失業等給付」、いわゆる失業保険です。
給付金を受け取るには、2つの条件があります。
基本手当には、「待機期間」があります。受給資格のある人が離職してから最初にハローワークに求職の申し込みをした日以後、失業している日が通算して7日に満たないときは支給されません。そして、離職の理由が自己都合、あるいは重大な責任があっての解雇だと、待機期間が過ぎてもさらに3カ月間給付が受けられないという制限があります。
ただし、2.については倒産や解雇などが理由であれば、要件が緩和されます。
会社を辞めた理由が自己都合か、それとも会社都合なのか。会社と退職者とで相違がある場合があります。自己都合での退職であれば、年齢による区別なく、雇用保険の加入期間に応じて失業手当の給付日数は決まっているのに対し、会社都合の場合は待機期間がない上、「特定受給資格者」にあたれば、年齢や雇用保険の加入期間により失業手当の給付日数が手厚く保障されています。
例えば、年齢が45歳で雇用保険の加入期間が10年だった場合、自己都合であれば失業手当の給付日数が120日であるのに対し、会社都合となると270日分給付されることになります。
このように、会社を辞めた理由が自己都合か会社都合かで、いつからどのくらい受け取れるかが大きく異なる場合がありますから、会社が作成する離職証明書の離職理由を、きちんとチェックする必要があります。
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