新卒採用で売り手市場が続いているが、来春卒業する大学生の就職活動はどのような状況になっているのだろうか。5月1日現在で内定を得た学生の割合は前年(65.7%)をわずかに下回り、63.0%であることがディスコの調べで分かった。
「学生の内定率は前年並みの高水準だが、前年をわずかに下回った背景には、業況の先行きを慎重に読む企業が増えているから」(ディスコ)としている。
インターネットによる調査で、2009年3月卒業予定の大学3年生(理系は大学院修士課1年生含む)1234人(文系男子425人、文系女子361人、理系男子309人、理系女子139人)が回答した。調査期間は5月1日から5月7日まで。
文系は「銀行」、理系は「情報処理・ソフトウエア」の内定者が多い
内定を得ている学生の1人当たりの内定社数は、平均で2.1社。内定者のうち、就職活動を終了した人は65.1%で、前年より3.4ポイント増加していることから「今年の学生は、内定を得て早く就職活動を終了させるという傾向がうかがえる」(ディスコ)
内定を得ている学生に内定先業種を聞いたところ、文系は「銀行」が最も多く28.2%、次いで「保険」「情報処理・ソフトウエア」(いずれも15.5%)、「証券・投信・投資顧問」(9.0%)と金融業が上位にランクイン。一方で理系は「情報処理・ソフトウエア」が27.7%でトップ、「建設・住宅・不動産」(20.7%)、「電子・電機」(18.7%)、「自動車・輸送用機器」(16.0%)と続いた。
関連記事
- 3年では辞めない? 新入社員の仕事観に変化
空前の“売り手市場”だった今年の新入社員は、どんな仕事観をもっているのだろうか? 3年前に最も多かった「専門職を目指す」人は減少し、「管理職クラス」まで出世したいと考える人が増えているようだ。キリンホールディングス調べ。 - 仕事で一人前になるのに何年かかる?――25歳と50歳で差
転職が当たり前になっている現在では、仕事に対する考え方は大きく変化している。今の25歳は3年以内に会社を辞めようと思っている人が4割、50歳の人に25歳当時を振り返ってもらうと……。カシオ計算機調べ。 - 新社会人の平均家賃額、一番高い部屋に住んでいるのは「商社」
4月から新生活を始めた新社会人は、どんな部屋に住んでいるのだろうか? 1人住まいの平均家賃は5万9400円だったが、何かと話題になった「官公庁系」で働く人は、意外にも平均を下回る結果になった。ネクスト調べ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.