東京の中小企業で働く人の年収、企業規模によって80万円の差
東京都にある中小企業で働く人は、いくらくらいの給与をもらっているのだろうか。東京都の調査によると、平均年齢40.6歳・平均勤続年数10.2年で37万4332円であることが分かった。
東京都は12月18日、「中小企業の賃金・退職金事情」の調査を発表した。調査結果によると、2008年7月時点の従業員(役付者を含む)の平均賃金は37万4332円(時間外手当2万6161円を含む、平均年齢40.6歳、平均勤続年数10.2年)であることが分かった。また労働組合の「ある」企業は、「ない」企業に比べ2万1559円高い。
2007年の平均年収を従業員別で見ると、「100人〜299人」の企業は576万47円に対し、「10人〜49人」は496万3580円と80万円ほどの差があった。ちなみに全従業員の平均年収は528万9774円で、前年と比較すると2万986円減少した。
ボーナスの支給状況を見ると、過去1年間(2007年7月から2008年6月まで)にボーナスの支給があったのは965社(81.5%)。平均支給額・月数は夏が46万7987円(1.56カ月)、冬が49万8462円(1.67カ月)、そのほかが2万2885円(0.06カ月)で、合計98万9334円(3.29カ月)だった。昨年の調査と比べると、支給額の総額で9万5476円増加している。
退職金は高校卒と大学卒ともに増加
モデル賃金(卒業後すぐに入社し、普通の能力と成績で勤務した場合、賃金がどのように上昇するかを算出したもの)における初任給を見ると、高校卒が17万2234円(対前年比+1.2%)、高専・短大卒が18万3523円(同−0.3%)、専門学校卒が18万4899円(−0.2%)、大学卒が20万2882円(同+0.1%)。金額ではすべての学歴において60歳でピークを迎え、高校卒44万6218円、高専・短大卒46万5559円、専門学校卒45万8529円、大学卒49万5516円となっている。
退職金を支給している企業のモデル退職金を見ると、高校卒で1130万1000円、大学卒で1225万5000円。2006年に実施した調査と比較すると、高校卒で7.7%、大学卒で6.9%上昇している。
郵送による調査で、東京都に事業所を構える中小企業(従業員300人未満)1184社が回答した。調査時点は7月31日。
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