運転中に発生した事故やトラブルの映像を記録するドライブレコーダー。記録された映像は事故やトラブルの解明に利用できるほか、運転教育に活用することでドライバーの安全や省燃費運転にもつなげられる。
矢野経済研究所は2008年7月〜9月にドライブレコーダーメーカーなどからヒアリングや文献調査を行った結果、2008年のドライブレコーダー市場規模は17万1620台(前年比65%増)、小売金額ベースで112億3400万円(同43%増)となると分析した。
市場が拡大した背景には、さまざまな車載機器と連動・一体化したドライブレコーダーが登場していることや、カーリース・保険各社がドライブレコーダーを活用した「安全運転コンサルテーション」や「車両運行管理」のサービスを提供していることがある。「今後は『保険商品との融合』の可能性があり、ドライブレコーダー搭載車両に対する保険料の優遇が実現すれば、本格的な普及拡大に結びつく可能性が高い」(矢野経済研究所)
矢野経済研究所では「市場拡大の鍵を握る保険料優遇の実現は、2011〜12年ころと推察される。また、自動車メーカ純正ドライブレコーダーの登場の可能性もあることから、市場は大きく拡大する」と予測。2014年の市場規模は85万台(販売台数ベース)、296億円(小売金額ベース)に達すると見込んでいる。
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