徐々に利用できる店やサービスが増えてきた電子マネー。どのように使われているのだろうか。
楽天リサーチの調査によると、主に利用している電子マネーを尋ねたところ、トップは「Edy」で29.0%。以下、「Suica」(23.0%)、「WAON」(10.1%)、「nanaco」(9.0%)、「PASMO」(8.9%)が続いた。2008年7月の調査と比べると、「WAON」が3.5ポイント増えているのに対し、「Suica」は5.1ポイント減、「nanaco」が3.9ポイント減となっている。
どれくらいの金額を電子マネーで支払っているのだろうか。電子マネーの月々の支払い額を聞くと、「1000円未満」が21.3%でトップ。以下、「1000円〜1999円」(13.7%)、「1万円〜1万9999円」(12.7%)、「3000円〜3999円」(10.9%)、「2000円〜2999円」(10.3%)が続いた。平均支払い額は7356円で、2008年7月調査より387円減少した。
電子マネーに期待することは
消費者は電子マネーの今後についてどう考えているのだろうか。「今後、電子マネーで支払い可能になるとよい店・サービス」を尋ねたところ、トップは「スーパー」で53.4%。以下、「ファストフード店」(45.5%)、「コンビニエンスストア」(45.1%)、「自動販売機」(36.8%)、「本屋」(35.0%)、「タクシーの運賃」(32.0%)が続いた。「日常的に利用するサービスほど、電子マネーで決済したいようだ」(楽天リサーチ)
「今後、電子マネーに期待すること」を聞くと、トップは「利用時の特典(ポイントやマイル)の充実」で50.9%。以下、「使える(電子マネーで支払い可能な)店の数の増加」(46.3%)、「割引制度の充実」(41.5%)、「セキュリティの強化」(31.2%)、「チャージできる場所が増える」(30.2%)が続いた。ただ支払いができるということだけでなく、プラスアルファの価値が得られるかどうかが重要になっているようだ。
インターネットによる調査で、対象は20歳〜69歳の男女1000人。調査期間は3月20日と21日。
関連記事
- 神尾寿の時事日想・特別編:JR九州の「SUGOCA」が登場――注目するポイントは?
3月1日、JR九州の交通ICカード「SUGOCA」がスタートした。SUGOCA は、にしてつ「nimoc」、福岡市営地下鉄「はやかけん」、JR東日本「Suica」との相互利用を当初から想定しており、同社では今年1年で35万枚の発行を目標としている。九州・福岡における「SUGOCA」の今をレポートしよう。 - 神尾寿の時事日想:“電子マネーの向こう”にあったものとは?――IC CARD WORLD 2009を振り返る
3月3日から6日まで開かれた「IC CARD WORLD 2009」。FeliCaやおサイフケータイに関する展示会としては最大のものだが、今年はいくつか、これまでとは異なる目立った動きがあった。本記事では、IC CARD WORLD 2009のハイライトを振り返る。 - 神尾寿の時事日想・特別編:2009年はキャズムを越えたい――フェリカネットワークス・芳野弘社長
2004年に登場したおサイフケータイは、今年5年目に入る。30〜40代男性が中心と言われるおサイフケータイの利用者層を増やすには? フェリカネットワークス社長の芳野氏に2009年の展望を聞いていく。 - 電子マネー&FeliCaチャンネル
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.